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2015年9月20日更新

変わり種復刻カレラの元祖、ホイヤーカレラ3針140周年記念モデル

この時計が登場したのは2000年のこと。

1996年に復刻されたカレラが生産中止になったのは2000年か2001年だったと思います。

1996年に復刻されたモデルがきっかけとなり人気モデルとなった「カレラ」ですが、原型をとどめていないカレラの歴史はこの140周年モデルが登場した時から始まっていたのではないでしょうか。

この140周年モデルは

  • ホイヤー単独ロゴ
  • ドーム型プラ風防
  • ケースの形状
  • 等々が1996年に復刻されたモデルと似たものとなっています。

    しかし、カレラ」なのにクロノグラフでない!という致命的なポイントがあるのです。

    ロレックスが「デイトナ」という名前のシンプルな3針時計を出したらガッカリしますよね?

    そういうことを平気でやってしまうのがタグホイヤーの残念なところです。

    とはいうものの、カレララインナップを増やすというメーカーの戦略はブランディングとしてはよろしくありませんが、ビジネスとしては優秀だった模様。

    2002年以降、カレラはどんどんとラインナップを拡大。文字盤のロゴも“ホイヤー”単独表記から、“タグホイヤー”へと変化します。

    そんなカレラシリーズ、2015年現在の状況を見ると無数のラインナップが存在します。形が違いすぎて「え?それもカレラなの?」というモデルも多数存在するほど。

    最初は1種類、3バリエーションのシンプルなラインナップだったカレラが、タグホイヤーの中心的存在となり、無数のラインナップを展開することになった歴史はこの時計から始まったのです。

    ●この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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