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レアノーチラスを考える

長らくノーチラスといえば3800でした。“長らく”というのはどれぐらいかというと、1982年から2005年頃までの間。ということは約20年間ノーチラスといえば3800だったということです。

そんなノーチラスが約20年ぶりにテコ入れされ始めたのは2004年のこと。

久しぶりに青文字盤ジャンボサイズが復活し、しかもノーチラス初の裏スケ仕様となったのです。

その頃の3800の相場は100万円程度。

それに対してジャンボ青文字盤はホワイトゴールド製だったため、320万円程度が新品実売価格となりました。

ノーチラスといえばここ最近はすっかり人気の腕時計となりましたが、2000年代前半における時計ブームの最中は全く人気のある時計ではありません。今でいうと、ブランパンエアコマンドぐらいマニアックな存在と言ってもいいかもしれないぐらい一般認知度の低い腕時計だったのです。

で、2005年頃というと徐々に人気が出始めてきている状況。

一方、昔からノーチラスを知る時計ファンとしては以前より高くなったノーチラスに対して「割高」という印象を抱いたかもしれません。

よって、腕時計に見識のある時計ファンからはそこまでの興味を向けられず、一般知名度も今ほど高くないという2005年前後頃のノーチラス

その空白の時期に、今となっては非常に重要な2モデルが「現行」として販売されていたのです。

それが3711/1G5800/1Aです。

3711/1Gは上記で説明したとおりの

 

  • ジャンボ(38mm)
  • 青文字盤
  • 裏スケ
  • ホワイトゴールド製

 

という夢の様な仕様のノーチラス

今では販売されている個体が無く、あったとしても500万円以上してもおかしくないとっても高い時計です。

5800/1Aは2006年頃登場した3800の後継機。

 

  • ミディアム(33mm)
  • 青文字盤
  • 裏スケ
  • 2ピース構造

 

という内容は実は非常に価値の高い内容。

3800との違いが時計ファン以外には非常にわかりづらいですが、その違いは裏スケかどうかが一番大きな差でしょう。

一方、現代のノーチラス5711と比べると明らかに希少な点が1つ。

それは、

2ピース構造であるという点。

現在、ノーチラスにおいて2ピース構造であるということがそれほど“ありがたがられず”相場にも影響を及ぼしていませんが、本来ノーチラス一番の特徴は2ピース構造

左右が出っ張っている特徴的なデザインも、この2ピース構造の機能的な側面から生まれたデザインなのです。

一方、現行5711含むジャンボサイズの裏スケモデルは一般的な腕時計と同じ3ピース構造。

3ピース構造ですから左右の出っ張り部分は本来必要ないのですが、ノーチラスのアイデンティティーという方面からのデザイン遺産となっています。

よって、2ピース+裏スケという5800/1Aはとても希少

とはいえ5800も現在売っていません。

2005年って、

 

  • 腕時計ブームが起こってから5年ぐらい経った頃
  • 腕時計が全体的に高くなっている
  • 腕時計がモデルチェンジ(評価されない方向での)

 

という事情が相まって、従来からの時計ファンがワクワクするような時代ではなかったかと思います。

しかし、そんな2005年頃、非常に心くすぐられるモデルがあったのです。

この2モデル、現在国内においてどこを見ても売っていないので、欲しいと思っても買えないという超希少なモデルであります。

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