腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」

デイトナ16523(前期)が88万円ということを考える

過去の相場も現在の相場も、その当時のデイトナ相場と比べるとだいぶ割安のこの時計ですが、25万円以上の値上がりを出しているのはさすがデイトナ

いつの時代も不人気なのは90年ごろ製造の前期モデル

5桁リファレンスのデイトナの場合、前期と後期(中期含む)で仕様がだいぶ違うため、それが人気に大きく影響するのです。

もっとも大きな差はブレスレットの留め金がシングルロックかダブルロックかという差。

5桁リファレンスの場合、「古い」イメージより「新しい」イメージのほうが人気があるため、ダブルロックのほうが好まれる傾向です。

これが4桁リファレンスのモデルになると逆に「古い」イメージのほうが人気だったりするので、すべて「新しい構造が良い」というわけではありません。

で、5桁リファレンスデイトナの前期はシングルロック。

しかもステンレスの場合、ダブルロックモデルはブレスの中央が鏡面となっているのでその差はさらに分かりやすいのです。

そういうこともあって、「安い16520見つけた」と思ってみてみると大抵シングルロックのモデル。

しかし最近は16520自体が高くなっているため、シングルロックのお買い得モデルに遭遇することはあまりありません。

そんな中、このコンビシングルロックモデルは現在のデイトナ相場の中でかなり安く売られています

デイトナの場合、コンビよりステンレスのほうが高いというのは昔からの常識ですが、現在コンビのGMTマスターの5桁リファレンスモデルが75万円ぐらいするのでその価格差は少なくなっているのです。

例えば、2010年だとコンビ同士で比較した場合、GMTマスター35万円ぐらいデイトナは上記の通り56万円ぐらい。

かつてその差は20万円だったのが、現在は13万円ほどに過ぎません。

これだけ値段が上がったのに差額は少なくなっているわけですから、お買い得感がかなりあるといって良いでしょう。

しかもこれ、5桁リファレンスですから当然ですけど、エルプリ搭載モデルですよ。

ステンレスの16520の場合、エルプリであるということが『売り』にされているのにコンビだとかなり安いという状況。

これはかなり面白い状況だと思います。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

1 2
- PR -