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34mmで500m防水、ポルシェデザイン『オーシャン500』3503-001

ポルシェデザインに詳しくない人からすると、パッと見オーシャン2000と500は見分けづらいですが、いつの時代も30万円以上がオーシャン2000で10万円台がオーシャン500です。

ちなみに、by IWCと文字盤に書かれているのは90年代製造の後期型。

これだけの濃い内容の時計が10万円台とは嬉しいですが、ブレスレットが結構壊れやすく直しづらいので要注意

デザインは非常に近代的ですが、実はオーシャン2000の登場は1982年のこと。

これまた、高級腕時計のストーリーとして非常に価値の高い「軍からの要請」ということがきっかけ。

軍用かつ、高い技術力の“ポルシェ”っていう最強のイメージと、マニュファクチュールであるIWCが合体した内容、さらに高い防水性能ときたら腕時計の人気要素のてんこ盛り。

ただ、ポルシェといっても、この頃のポルシェデザインは自動車の『ポルシェ』とは無関係の会社でした。

その後、ゴタゴタがあって2003年頃に正式に自動車『ポルシェ』の関係会社となったポルシェデザイン。自動車ポルシェの関係会社となったため、現在の文字盤は『ポルシェデザイン』のフォントが自動車と同じものとなっています。

その頃には既に、IWCとの契約は終了し、現在作られている時計とIWCは無関係です。

とはいえ、1982年当時でこのデザインで2000m防水を実現したというポルシェデザインは、自動車のポルシェとは無関係であったとしても高い技術力という意味では共通しています。

IWCというとチタンの時計が他メーカーより多い印象ですが、このオーシャンシリーズこそチタンのその原型でしょう。

というより、チタン製の時計自体が出てきたのは90年代以降のこと。

1982年でこの内容ってのはだいぶ先進的な時計だったと思います。

この内容が10万円台というのがオーシャン500の魅力でしょう。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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