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細かい仕様違いが面白い、カルティエ『パシャC』白文字盤(SWISS表記)

この白文字盤、90年代後半に出たモデルなのですが、以下の様な変遷が存在。

  • 一番古い=古いのは針の先に発光塗料がない
  • 二番目古い=T SWISS T表記
  • 二番目に新しい= SWISS表記
  • 一番新しい=L SWISS MADE L表記(かなり希少)
  • ※それ以降はビッグデイト仕様

    このルミノバ仕様になってSWISSの表記が細かく変わる点、同じ年式のロレックスと似ています。

    それに加えて白文字盤のパシャCの場合、SWISS仕様以降のモデルが“新しい”というイメージがあり、なぜだか程度の良い個体が多い印象です。

    パシャCの白文字盤、近年相場が安いだけに、程度の悪いものが増えているのです。また、かねてから白文字盤は“焼け”が発生している個体が多い印象。

    しかし、SWISS表記となったモデル以降は焼けが少ないので、もしかしたら文字盤の素材が変更されたのかもしれません。

    そんなわけで、SWISS仕様以降がちょっぴり高いというのが白文字盤パシャCの特徴です。

    パシャCとしては特に珍しく高値でも売れている模様なのが、スモールデイトとしては最終のL SWISS MADE L表記の個体

    これ、裏蓋の「water resist」などの表記形状も半円を描くような表記の仕方に変わるなどの違いもあるのです。

    この白文字盤のパシャCデザインが非常に美しく程度の良いモノはそこそこ需要がある1本

    全体的に相場が高いというわけではないのですが、SWISS表記以降の“近代的な”パシャCには一定のファンが存在し、高値でも売れることがあるという感覚です。

    しかし、白文字盤といっても、

    この記事の白文字盤に加えて、

    これと同じデザインのビッグデイト

     
    それからデザインが変更され、

     
    再度スモールデイトに、

     
    というように様々なモノが存在。

    ちなみに同じスモールデイトといってもこの記事のモデルと最近まで製造されていたモデルでは拡大レンズの有無や数字の角度などデザインの違いがあります。

    でもってこの記事のモデルの中でも、

     
    T SWISS Tや、L表記など様々な仕様違いがあり、90年代ロレックスのような細かい仕様違いで受け取れる雰囲気に差がでる面白さがあるというのがパシャC白文字盤の良いところです。

    こうしてみてみると、T表記仕様とSWISS表記仕様で文字盤の雰囲気がなんとなく違うように感じませんか?

    ●この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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