腕時計投資新聞

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同じモデルでもこれは特別、オフィチーネパネライ『ルミノールマリーナ』 PAM00001(B番トリチウム)

1999年といえば、ロレックスブームの最中でエクスプローラ(14270)がプレミア価格で販売されていました。それに対して、このPAM00001は新品が20万円前半ぐらいという印象。

よってその時、エクスプローラではなくてトリチウム仕様のPAM00001を買っていたならば、だいぶ利益が出たことでしょう。まさしくこれが投資的思考。エクスプローラは良い時計ですが、多くの人から注目されているときに買ってはいけないのです。

逆に、「なんでそんなの買ったの?」と言われてしまうぐらいの時期に、ブームを先取りして買ってこそ大きな利益を得ることができるのです。

もちろん、腕時計投資の投資方法として先見の明だけが重要なわけではありませんが、「次に流行る時計を予測して買う」という投資手法においては流行りものは禁物です。

そして、このトリチウム仕様のPAM00001を30万円以下の価格で買うことができなかったとしても、実は値上がりのチャンスはまだまだあったのです。

それが、前ページのように2012年に買った場合。

2012年の前半といえば、パネライ相場は全体的にかなり安い水準で、PAM00001の通常モデルの場合28万円前後がその相場といったとこ。よって、トリチウム仕様というだけで50万円以上もするこの時計はなんだか勿体なくて買う気にはなれなかったかもしれません。

しかし、当時50万円台で買っておけば、今頃15万円以上の値上がりを体験できたのです。

つまり、腕時計投資において重要なのはその時時の常識を疑うということ。

このPAM00001トリチウム仕様の値動きはそういったことを教えてくれます。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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