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小窓カレンダーは人気要素、パテックフィリップ5396G

永久カレンダーといえば、ミニッツリピーターやトゥールビヨンとともに超高級モデルという部類にあたり、その価格は1000万円以上が当たり前という存在。

パテックフィリップでも永久カレンダーは、ミニッツリピーター、トゥールビヨンと同じくグランドコンプリケーションに属し、最高級モデルという位置づけにかわりありません。

しかし、パテックフィリップは永久カレンダー的な機能をコンプリケーション(通称プチコン)にも用意。

そのモデルこそ1996年に登場した年次カレンダーです。

年次カレンダーは2月末にだけカレンダーを手動で調整する以外は自動でカレンダーが切り替わる機械式ムーブメントなのですが、その製造工程は永久カレンダーとは異なる仕掛け。

そのため、メンテナンスも“スイス送り”になるということもなく、普通に使える時計として重宝される1本です。

2000年前後の第一次時計ブームの際、年次カレンダーは既に認知された存在だったのですが、その際現行だったモデルは5035です。

今となっては数ある年次カレンダーのラインナップですが、2003年頃までは5035ぐらいしかありませんでした。

5035の他にもう2つほど年次カレンダーのラインナップがあったのですが、それは5056Pなどという存在でプラチナやWGブレスレット仕様の高級版。

それらは“5035のムーンフェイズ仕様”というような見た目の通り、まさに5035の上級モデルという感じです。

それらモデルに共通するのは、カレンダー表記がインダイヤル仕様という点。

インダイヤル仕様のカレンダー表記は、クロノグラフと似ているようにも見えるため、好みが分かれるところです。

当初は、年次カレンダーという画期的な仕組みが評価され、その選択肢も基本的に5035しか無かったため、決して不人気という様子ではありませんでした。

しかし、あるモデルの存在がその評価を変えるきっかけとなってしまったのです。

それが、2003年に登場した5125という存在です。

5125はドイツの時計販売店WEMPEの125周年を記念して造られた限定モデルなのですが、その見た目は世界中で“格好良い”とされ、デビュー当初からとても有名な限定モデルとなりました。

では、なぜ5125が格好良いとされたかというと、カレンダー部分がインダイヤルではなく、小窓仕様だったからです。

小窓のカレンダー+ムーンフェイズというデザインは、1960年代に登場した3448などが元。

そのようなデザインは約20年ぶりの復活であり、さらにそれを年次カレンダーに採用したというのがとても良かったのです。

そして、その評判はパテックフィリップも把握していた模様で、2006年にレギュラーモデルにも小窓カレンダー仕様を発表しました。

けれどもその際出たモデル「5396-001」は3448や5125のデザインとは似ていない方向。文字盤のデザインだけでなくブルースチールのリーフ針が採用されており、3448などとは別のモデルというように映ります。

3448に近いデザインの文字盤にモデルチェンジされたのは2010年のことで、その時登場した「5396-011」の文字盤は今でも人気となっているのです。

しかし、このところ5369は極端に人気があるというわけでもなく、2016年からは値下がり状態

最近、ノーチラス青文字盤の相場が上昇しているため、なんと5711の青文字盤と同価格という相場であるのです。

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パテックフィリップ年次カレンダー5396Gの価格比較

時計名 状態 2016年7月の安値(楽天) 期間 2017年9月の安値(楽天) 変動した額 残存価額
パテックフィリップ
年次カレンダー
5396G
中古 ¥3,880,000 1年
2ヶ月
¥3,800,000 -80,000 97.94%
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