この時計は、希少性においてもキャラクター性においても何かとインパクトが強く、1年で10万円以上の値上がりというのは自然という感じです。
とはいえこの時計に対しては、評価が難しいともいえるのです。
それは、2016年以前と比べて希少性が若干下がっている点です。
2016年の3月までは214270がブラックアウト仕様だったため、6桁時代の要素を備える『3・6・9』ホワイトラインありモデルはこの116000しかありませんでした。
しかし、2016年にエクスプローラー214270がマイナーチェンジしたことにより、『3・6・9』ホワイトラインは通常モデルとして復活。
そのため、日本限定116000に対する希少性が若干下がったといえるのです。
そしてそれを2016年以前の相場に当てはめると分かりやすく、例えば2010年におけるエクスプローラー14270との価格差を比較した場合、今の額は安いとも取れるのです。
2010年における日本限定116000の相場は39万8000円という水準ですが、14270は22万8000円。
そして現在14270は42万8000円となっているため、それを116000に当てはめると74万7123円となるのですが、現在116000はそれより安い水準です。
つまり、2010年より数多くの腕時計が値上がりしている今のほうが、エクスプローラー14270に対して価格差がない状況。
ですから、日本限定116000は高くなったという優秀さを備える一方、エクスプローラー14270との価格差は以前ほど開いていないため、かつてより選択しやすいともいえる状況であるのです。
そして、この価格差の無さを「安い」と判断するか「相応」と判断するかは難しい点。
日本限定116000はとてもキャラクター性が強く、それでいて希少モデル。しかし、『3・6・9』ホワイトラインの6桁モデルという希少性はかつてより薄れています。
とはいえ『3・6・9』の表情といい、ケースサイズといい、その雰囲気は5桁リファレンス時代のエクスプローラーに近く、それでいて6桁時代の特徴を備えるというのは、相変わらずグッと来るポイントだと感じます。
まして、日本限定として数も少なく、希少モデルであるため、今後もこれが欲しいという人は減らないと感じます。
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