この時計、中古だけが安いというわけではなく、元の段階から他のトゥールビヨンと比較して安価に手に入る存在でした。
良い品質のモノを安価に手に入れることができるというのは魅力的に見える一方、価値を感じづらいという側面もあります。
このような点があるにもかかわらず、この5年で値下がり状態とはならず、きちんと値上がり状態となっているというのは、このレギュレータートゥールビヨンに対する需要があるからだと感じます。
クロノスイスのトゥールビヨンは、高級腕時計ブランドであるにも関わらず、比較的安価で買えるというのが面白い点であり、ファンが存在するのだと思います。
トゥールビヨンというと“手が届かない憧れの存在”という印象がありますが、クロノスイスの場合は手を出せる価格帯です。
また、レギュレーターというキャラクターがコレクションの1本として所有満足度が高そうな要素であり、毎日使用するわけではないけれどもコレクションの中に存在したら嬉しい1本というキャラクターだと感じます。
そしてそれがトゥールビヨンとなるとなおさら満足度が高く、レア機構枠としてもコレクション候補として最適だといえるでしょう。
そのため、この時計には一定の需要となる要素があるといえ、2012年と比較して値上がり状態なのだと思います。
とはいえ、マニアックなキャラクターかつ個体数が少なく、“すぐ売れている”という傾向もあまり無いため、見極めが難しいという側面もある時計です。
|