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2018年4月7日更新

ロレックスってどんな腕時計?初心者にも分かりやすく徹底解説

世界の時計ブランド売上げランキングで上位というように、ロレックスは大変人気のある腕時計ブランドです。今回は「ロレックスとはどのような腕時計であるか」ということを初心者の方にも分かりやすく解説したいと思います。
 

ブランドの特徴

ロレックスは高級腕時計でありながら、実用性が高いという特徴があります。その実用性とは、防水性能が高いということや、ハードに使ってもトラブルが少ないように工夫された機械を採用しているという点です。また、つけ心地の良さも考慮されており、いろいろな意味で扱いやすいといった傾向があります。

1. ブレスレットのモデルが中心

腕時計のストラップは、主に革ベルト、ブレスレット、ラバーベルトという3つに分かれるのですが、歴史的に高級腕時計で採用事例が多いのは革ベルトです。特に定価100万円以上が主という高級ブランドになるとその傾向が強く、ラインナップの大半が革ベルトというというブランドが多い傾向です。この数年はブレスレットタイプのモデルが多くなってきましたが、それでも革ベルトのラインナップより少ないと思います。しかし、ロレックスは長らくブレスレットタイプの腕時計を中心的存在としており、定価数百万円という高級モデルでもブレスレットタイプが主となっているのです。

2. シンプルなメカニズムが基本

高級腕時計は上級機種となると複雑なメカニズムが多くなる傾向がありますが、ロレックスは定価数十万円のモデルでも数百万円のモデルでも基本的にはシンプルな構成です。複雑時計が特殊な機構を採用するのに対して、ロレックスは「3針+デイト」といったシンプルな構造が基本です。また、腕時計には他社製機械を搭載するブランドと、自社製機械を搭載するブランドが存在し、近年自社製機械を製造するブランドが増えてきましたが、ロレックスは古くから自社製機械を搭載するブランドです。ちなみに、自社製機械を搭載するブランドのことを「マニュファクチュール」といいます。

3. ステンレスのラインナップも多い

ロレックスは古くからステンレスのラインナップを充実する一方で、K18やプラチナの腕時計にも定評があります。高級腕時計ブランドにおいて「ステンレスのラインナップが多いのにK18なども評価されている」という存在は意外とありません。近年、パテックフィリップなどの上級ブランドでステンレスの人気がありますが、ステンレスのラインナップは少なく、基本的にはK18がラインナップの中心です。

以上のように、ロレックスは『シンプルな機構のステンレスブレスレット』というモデルが多く、実用性の高さが重視されています。そして、その実用性だけでなくクオリティの高さも大変高いため、多くの方の需要を満たすブランドとなっているのです。
 

ロレックスのラインナップ

ロレックスには「オイスター」と「チェリーニ」というシリーズが存在しますが、ラインナップの中心に存在するのが「オイスター」系のモデルです。その「オイスター」の中においてドレス系とスポーツ系というようにに区別することができ、その区分によってモデルを見ていくと分かりやすい傾向があります。「ドレス系(オイスター)」「スポーツ系(オイスター)」、「チェリーニ」というように覚えると良いでしょう。

1.ドレス系のモデル(オイスター)

ドレス系のモデルは、文字盤のラインナップが多いという特徴があります。様々な色があるのはもちろん、凝ったデザインや天然素材など多彩な文字盤を選択することが可能です。また、それらは購入後でも他のデザインに交換できる場合があります。

デイトジャスト

デイトジャストには男性用、ボーイズ、女性用がラインナップされており、豊富な文字盤ラインナップがあるという点が特徴的です。また、ベゼルやブレスレット複数のデザインが用意され、それらの組み合わせによって多種多様なラインナップ群となっています。ケース素材はステンレス、SSxYGコンビ、SSxWGコンビ、SSxRGコンビ、YG、RGから選択可能です。

デイデイト

デイデイトはロレックスの最高級を担うモデルであり、ステンレスのラインナップがないという特徴があります。男性用のみの展開ですが、36mm、40mm、41mm(デイデイト2)というケースサイズが存在。デイデイトという名の通り、12時位置に曜日(デイ)を表示する機能が備わっています。デイトジャストと同じく、文字盤の種類は多種多様。シェル、オニキス、ラピスラズリなど希少物質を用いた文字盤も選択可能です。

オイスターパーペチュアルデイト

オイスターパーペチュアルデイトは、現在34mmのサイズが中心となっているロレックスのスタンダードなモデルです。スタンダードなモデルであるため、文字盤のラインナップはデイトジャストより少なく、シェル文字盤など豪華な文字盤の用意はありません。デイトジャストのステンレスモデルとは見分けが付きづらい傾向がありますが、違いはケースサイズが小さいということと、文字盤のデザインが若干異なるという点があります。

オイスターパーペチュアル

オイスターパーペチュアルはデイト表示の無いシンプルな3針のモデルで、男性用と女性用が存在します。ロレックスのラインナップで最もスタンダードなモデルだといえるでしょう。ケースサイズは34mm、36mm、39mmなどがありますが、2016年以降のラインナップでは34mmと39mmが男性向けとなっています。

スカイドゥエラー

2月末のみ日付を調整するだけで、その他は自動で「30日と31日」の日付表示を行う機構『年次カレンダー』が搭載されたモデル。これは複雑機構と呼ばれるメカニズムであり、ロレックスとしては例外的な採用といえます。ラインナップはYG、SSxYGコンビ、SSxWGコンビが存在します。

2.スポーツ系のモデル(オイスター)

スポーツ系モデルは文字盤のバリエーションがシンプルという特徴があります。特にステンレスはその傾向があり、文字盤が黒のみというモデルも珍しくありません。コンビ以上のグレードとなると選択できる文字盤の数は増えますが、ドレス系と比べるとバリエーションは少ないといえます。

デイトナ

デイトナは、ロレックスのクロノグラフモデルです。多彩なケース素材が用意されており、ステンレス、SSxYGコンビ、YG、WG、RG、プラチナが存在します。文字盤はステンレスモデルの場合、白と黒のみの展開となっていますが、コンビ以上のモデルの場合、シェルやダイヤ文字盤など豪華な文字盤を選択することが可能です。また、YG、WG、RGモデルには革ベルトモデルもラインナップされており、2017年からはラバーベルトも展開されています。サイズは男性向けのみとなっていますが、女性を対象としたようなデザインのモデルも一部存在します。

エクスプローラー

エクスプローラーは探検家のためのプロフェッショナルモデルというコンセプトの腕時計で、デイト表示無しの3針というシンプルな構成となっています。各々の時代において現行モデルとしてラインナップされるのは1種類だけという傾向があり、黒文字盤のみの展開となっています。

GMTマスター2

国際線パイロット向けの腕時計というコンセプトで1956年にデビューした「GMTマスター」の新機構モデルとして1983年に登場したのが「GMTマスター2」です。GMTマスターとの違いは、時針を単独で調整できるムーブメントが搭載されている点で、回転ベゼルと併せて3カ国分の時刻を読み取ることが可能となっています。デビュー当時はGMTマスターとの差別化がなされていたものの、90年代にはGMTマスターと見た目の違いがほぼ無くなり、1999年にGMTマスターがシリーズ廃止となっています。GMTマスター2にはSS、SSxYGコンビ、YG、WGがラインナップされていますが、2005年以降のモデルではケースやブレスレットにダイヤモンドが装飾された豪華なモデルも存在します。GMTマスターの時代から、2色に塗り分けられたベゼルが特徴的なデザインとなっていますが、黒など単色のベゼルも存在します。

エクスプローラー2

探検家のための腕時計というコンセプトは「エクスプローラー」と同様ですが、24時間針が備わっています。これは、洞窟の中で「今が昼の11時なのか、夜の23時なのか」ということを分かる役割を果たしますが、現在搭載されているムーブメントは時針を単独で動かすことが可能なため、第三国の時刻を表示するGMT機能としても利用可能です。男性用のみ1サイズの展開で、白文字盤もしくは黒文字盤が選択可能です。

サブマリーナ(ノンデイト)

サブマリーナは防水性能を強化したプロフェッショナルモデルで、他のオイスターが100m防水なのに対し、300m防水という性能を誇ります。日付表示がないサブマリーナは「ノンデイト」と呼ばれ、サブマリーナデイトとは区別される傾向があります。ノンデイトは同様に現行モデルのラインナップが1種類という傾向があり、エクスプローラーと同じくシンプルな構成です。

サブマリーナデイト

サブマリーナデイトは、サブマリーナのデイト表示付きモデルなのですが、ラインナップが多いという点がノンデイトと異なります。ノンデイトは1種類しか存在しないのに対し、サブマリーナデイトはステンレス、SSxYGコンビ、YG、WGという展開があります。ステンレスモデルには2色のベゼル&文字盤が用意され、黒と緑から選択可能。コンビ以上のモデルにはダイヤ文字盤仕様も存在します。

シードゥエラー

シードゥエラーはサブマリーナの防水性能をさらに高めたモデルです。サブマリーナが300m防水なのに対して1220m防水という性能を誇ります。ラインナップされる存在はステンレスのみとなっています。

シードゥエラーディープシー

シードゥエラーの防水性能を更に高めたモデルとして2008年に登場。シードゥエラーの1220m防水に対して3900mという防水性能を誇ります。ケースサイズは44mmでロレックスとしては最大級の大きさ。2014年には「Dブルー」と呼ばれるグラデーション文字盤が用意されました。

ミルガウス

ミルガウスは「磁気に強い」という特徴を備えたモデルです。機械式のムーブメントは、強い磁気を帯びると正確に機能しなかったり機械が停止する場合がありますが、ミルガウスは1000ガウスの強い磁気に耐えられる構造となっています。エンジニアや医師など強い磁気に接する環境で働くユーザーを対象としたコンセプトのモデルです。ステンレスモデルのみのラインナップで、現行モデルはガラスが緑色という特徴が備わっています。文字盤種類は、黒、青、白などが存在します。

エアキング

エアキングはもとはスポーツ系ではありませんでしたが、2016年に登場した116900からスポーツ系の特徴を持つシリーズに変化した経緯があります。2016年に登場した116900は文字盤のラインアップが1つのみであるのに対し、2010年代前半のエアキングは多数の文字盤バリエーションが存在しました。2010年代前半のエアキングは、エントリーモデル的な役割を果たしていたのに対し、2016年以降はスポーツ系モデルとして耐磁性能を備え、パイロットウォッチ的な存在となっています。腕時計選びの際は、2016年以前のモデルと2016年以降のモデルとでキャラクター性が異なるということを意識したほうが良いでしょう。

ヨットマスター

ヨットマスターは豪華なスポーツ系のモデルというコンセプトで、ステンレスモデルが存在しないという特徴があります。また、スポーツ系のモデルとしては唯一レディースサイズとボーイズサイズが存在し、メンズと併せて3種類のサイズ展開となっています。ラインナップは、SSxPtコンビ(ロレジウム)、SSxYGコンビ、YG、SSxRGコンビが存在。2015年にはラバーベルトモデルが追加されました。

ヨットマスター2

レガッタクロノグラフが搭載されたモデルであり、ロレックスオイスター系のラインナップとしてはスカイドゥエラーとともに複雑機構を備える稀有な存在です。ケースサイズは44mmで、ロレックスとしては最大級に位置する大きさとなっています。ケース素材は、ステンレス、SSxRGコンビ、WG、YGが用意されており、WGモデル以外のモデルは青色のセラミックベゼル仕様となっています。「ヨットマスター」とは異なり、2018年時点ではダイヤ文字盤などの展開はありません。

3.チェリーニ

オイスターとは別のシリーズであるため、リファレンスの形式も異なる傾向があります。手巻きモデルや非防水モデルが存在する点がオイスター系と大きく異なり、「ドレスウォッチ」と言われる一般的な腕時計に近い構成となっています。ケースサイズはメンズとレディースの2種類が展開。多彩なデザインがラインナップされ、クッション型ケースやレクタンギュラーケースのモデルが存在します。
 

年代別ロレックスの特徴

ロレックスの腕時計には、そのモデルを示す型番が存在し、それは「リファレンスナンバー」と呼ばれています。このリファレンスの違いによって大きく3つの年代に区別することが可能です。

6桁リファレンス(最新モデル)

6桁リファレンスが最新モデルの年式なのですが、2007年頃から現在までのモデルがこの年式にあたると考えると分かりやすいと思います。2007年頃から、この世代の特徴なる要素を持つステンレスモデルが続々と登場しています。ちなみに、6桁リファレンスを持つモデルでも、1980年代に登場したモノなどが存在し、この世代に分類できないモノもあります。

6桁世代から採用された特徴

  • セラミック製ベゼル(スポーツモデル)
  • ローズゴールドコンビモデルが初登場
  • 空洞部分の無い無垢ブレスレット
  • 新しい形状のバックル
  • ケースの大型化、または大きく見える効果があるデザイン
  • 新世代機械の採用(パラクロムヒゲゼンマイなど)
  • 5桁リファレンス

    6桁リファレンスの1世代前に相当する5桁リファレンスは、1980年代後半から2000年代中盤まで現行モデルとして製造されていたモデルです。2000年前後のロレックスブームに現行世代だったのがこの年式で、中古の個体数が多い傾向があります。2001年にデビューしたエクスプローラーには6桁リファレンスが採用されていますが5桁リファレンスに分類できます。

    5桁世代の特徴

  • サファイアクリスタルガラスの採用
  • アプライドインデックスとなったステンレススポーツ(通称「フチあり」仕様)
  • 機械の世代交代
  • 6桁時代よりもラインナップがシンプル
  • ベゼル色の交換が可能(サブマリーナ、GMTマスター2など)
  • 文字盤の発光塗料がルミノバになった(90年代後半から)
  • バックル部分にダブルロックが採用された(90年代半ば以降のスポーツモデル)
  • 防水性能が向上
  • 4桁リファレンス

    4桁リファレンスは、1950年代頃から1980年代前半以前のモデルに相当します。この年式は、見た目の雰囲気が5桁リファレンスと異なることから、「アンティーク」と呼ばれる傾向があります。2000年前後のロレックスブームの時期には既に「アンティーク」と呼ばれ、新品当時の価格より高値で売られている中古品が存在していました。売り出される数が5桁リファレンスより少ない傾向があり、特にスポーツモデルの価格は5桁や6桁世代より高めです。この世代の特徴は、近代的なモデルと異なる雰囲気を味わえるのですが、その反面デリケートな面やメンテナンス関連の難しさがあるため、上級者向けという傾向があります。

    4桁世代の特徴

  • ドーム型のプラスティック製風防
  • アプライドでない(フチなし仕様)のインデックス(SSスポーツモデル)
  • シングルロックのバックル(スポーツモデル)
  • 一部年式は日本ロレックスでメンテナンス不可の可能性あり
  • 日本ロレックスでの修理履歴などの証明書によって相場が異なる場合がある
  • 80年代ヴィンテージ

    80年代ヴィンテージとは、1980年代中盤頃に登場したモデルを指します。5桁リファレンスに近い特徴を持つモデルは1983年頃に登場しており、80年代前半にはその他にもそのようなモデルが存在。また、それらのリファレンスには5桁が採用されています。しかし、この年式は5桁リファレンスとは異なる特徴があることから、区別されている傾向があります。2000年のロレックスブームの際でも「アンティーク」と呼ばれ、4桁リファレンスのモデルに近い扱いを受ける印象があります。

    この世代の特徴

  • 生産年が短い
  • 5桁世代とムーブメントが異なる(この世代だけに存在する製造期間が短いムーブメントを採用)
  • バブルバック

    サブマリーナやエクスプローラーというモデルは、1950年代頃から存在するロレックスの長寿モデルですが、バブルバックはそれ以前のモデルです。主に1930年代頃に製造されたモデルがこの世代に相当し、「アンティーク」と呼ばれる4桁リファレンスより更に古い世代にあたります。
     

    ロレックスの価格帯

    中古のロレックスの価格帯をモデルごとに以下にまとめました。

    デイトナ

    ¥698,000〜¥390,000,000(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る

     
    GMTマスター2

    ¥1,397,000〜¥34,480,000(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る

     
    サブマリーナ

    ¥498,000〜¥49,500,000(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る

     
    シードゥエラー

    ¥1,148,000〜¥14,490,000(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る

     
    エクスプローラー

    ¥517,000〜¥8,060,000(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る

     
    エクスプローラー2

    ¥460,000〜¥6,099,600(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る

     
    ミルガウス

    ¥1,199,900〜¥4,977,600(2024年4月17日現在)>>中古腕時計を見る

     
    ヨットマスター

    ¥782,000〜¥7,480,000(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る

     
    ヨットマスター2

    ¥2,557,940〜¥6,578,000(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る

     
    スカイドゥエラー

    ¥2,638,000〜¥48,950,000(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る

     
    デイデイト

    ¥660,000〜¥39,800,000(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る

     
    デイトジャスト

    ¥298,000〜¥8,976,000(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る

     
    オイスターパーペチュアル

    ¥176,618〜¥5,049,000(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る

     
    エアキング

    ¥297,000〜¥2,699,900(2024年4月16日現在)>>中古腕時計を見る
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