2016年9月という時期は、数多くの腕時計が値下がり傾向となった時期ですが、その時点と比較し3.5万円ほどの値上がりに留まっているPAM00233は、あまり評価されていないという印象になります。
PAM00233は、新世代パネライの幕開けとなったモデルですが、この近代的要素をどのように評価するかは難しいのだと思います。
2000年代前半までのパネライは、プレヴァンドーム時代に近いという点や、レアムーブメント搭載モデルなど、分かりやすい個性があります。
その一方で、新世代のパネライは、従来のモノに対してかなりなアレンジが加えられており、パネライらしくないという評価もできるモデルです。
とはいえ、評価するに値しないというわけでもなく、単純に今の時代において評価が難しいのだと思います。
クルマでも「現行、先代、先々代」の中で「先代」といったように、新しくもなく古くもないモノが評価されない傾向があります。例えば、メルセデスベンツのSLは、現在先々代のR129以前が評価されていますが、先代のR230はあまり評価されていません。また、10年ほど前まではR129が評価されておらず、R107以前が評価されているという状況でした。
よって、もっと時間が経過した時、新世代のパネライがどのように評価されるのか、その答えが分かるのだと思います。
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