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オイスター50周年記念モデル、オイスターパーペチュアル デイト1530

1530は、一見するとオイスタークォーツのように見えますが、文字盤を見ると「クォーツ」とは書いておらず、機械式であることが分かります。

また、さらに文字盤を注意深くみると、秒目盛り部分の形状がオイスタークォーツとは異なっている事がわかります。

秒目盛りの部分は傾斜しており、インナーベゼル的な存在となっています。

これは、タグホイヤーの「カレラ」などによく採用されている形状ですが、ロレックスでは見かけることがほぼありません。

ですから、このオイスターパーペチュアルデイトには、

  • オイスタークォーツのデザインなのに機械式
  • ロレックスとしては珍しい文字盤構造
  • という2つのイレギュラーが存在します。

    なぜこのようなイレギュラーな要素を備えたオイスターパーペチュアルデイトが存在するのかというと、このモデルは「オイスターケース50周年」を記念して発売された特殊なモデル。

    オイスターケースは1926年に登場しているため、1976年頃に発売されたモデルだということが分かります。

    オイスタークォーツが発売開始されたものこの時期であるため、この1530は、オイスタークォーツの機械式バージョンというより、当時の最新デザインを採用したという趣旨なのかもしれません。

    いずれにしても、この特殊なモデルは希少性が高く、なおかつ程度の悪いモノも存在しているため、相場の判断が難しい傾向があります。

    とはいえ、ロレックスが全体的に安かった2012年6月でも約50万円という水準だったため、青サブが30万円台後半だった当時としては、相対的に高い位置といえます。

    よって、過去の立ち位置を考慮すると、程度の良いモノが現在113万円というのは自然であると感じます。

    ●この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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