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身近になったラジオミールクロノグラフ、パネライPAM00214

最近、パネライにおいて値下がり傾向となるモデルが目立つ印象がありますが、それらは近代的なレギュラーモデルいう傾向があり、2000年代前半のモデルや、比較的レアなモデルは、値上がり傾向となっているモノもあります。

このPAM00214というモデルは、

  • スプリットセコンドクロノグラフ搭載
  • 2005年デビュー
  • というように、高級時代のラジオミールのように感じます。

    しかし、2005年という時代は、実はラジオミールにとっては転換点となった時期であり、「高級」という役割ではなかったのです。

    クロノグラフラジオミールの通常版の初登場が2005年であった点や、WEMPEモデルが同時期に出たということ、さらにスプリットセコンドという点から、PAM00214は高級感時代のラジオミールという印象になりますが、実はその世代ではありません。

    それは、このPAM00214のベースムーブメントが、ETA7750ということからも分かります。この世代より前まで、ラジオミールにETAベースのムーブメントが搭載されるということは基本的になく、限定モデルでなくともゼニスやJLCが搭載されていました。

    よって、高級時代のラジオミール“でない”ということから、値下がり傾向となっているのは不自然なことでないといえます。

    ただ、このPAM00214というモデルは、高級時代のラジオミールでないとはいえ、スプリットセコンドクロノグラフという高級要素や、2つ目のラジオミールクロノグラフという人気デザイン、そしてそのレアさから、今の価格はなかなかお得感があると感じます。

    なお、2015年に70万円台という中古相場でしたが、2014年も同様の水準です。また、2011年も60万円台中盤以上という水準だったため、今の価格は過去と比較すると安い水準だといえます。

    ●この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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