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優秀だが優秀さを感じられない点も、デイトナ16518白文字盤

革ベルトの16518などが最近値動きしている傾向がある理由は、いくつかあると思いますが、最も大きいのは、5桁時代において“異色な存在”という点があるでしょう。

特にそういった存在であるのはWGであり、5桁リファレンスには革ベルト仕様しか存在しません。

YGに関しては、ブレスレットの16528という存在があるものの、革ベルトには専用デザインの文字盤が用意されており、やはり目立つ要素があるといえます。

しかし、その一方でこの16518には、かつてほど優秀さを感じられない点も存在。

それは、2010年前後という時期に1651816520とほぼ同水準に位置していたという点です。

当時の16520黒文字盤は、80万円台後半で入手可能でしたが、16518の白文字盤は90万円台前半

両者の価格差は4万円といったところだったため、迷われる存在だったように感じます。

16520黒文字盤は、90年代後半から「腕時計の王様」と言われたり、プレミア価格の代名詞的な存在という点があります。

その一方で、YGの16518はいくらSSモデルがプレミア価格でも、それより高い孤高の存在という印象があったのです。

ですから、2010年前後の選択肢としては、それ以前と比較して安くなっていた16520黒文字盤も、それとほぼ同じ価格帯で入手可能なYGモデルも魅力的な存在だったのです。

それが、今となっては16518170万円台なのに対し、16520220万円台という水準。

かつては16518のほうが4万円ほど高かったのが、今となっては16520のほうが40万円以上高いという状況となっています。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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