このアラスカプロジェクトというモデルは、2008年に登場した限定版なのですが、実は復刻という要素も備えるモデルです。
このアラスカプロジェクトは、2008年以前にも存在し、2008年頃において評価されていた模様ですが、復刻されたこの311.32.42.30.04.001については、最近まで大きく評価されていなかったといえます。
前回お伝えした2016年7月において、この時計は54万円という水準でしたが、実はそれ以前には更に安く、2015年の段階でも30万円台後半という水準に位置していました。
前回お伝えした際の54万円という額は、今となっては「かなり安い」と感じますが、実はその時点でこのアラスカプロジェクトは値上がり傾向だったのです。
ですから、このアラスカプロジェクト311.32.42.30.04.001は、2016年に評価の転換点となったのだといえます。
2016年時点の50万円台という水準は、当時も今も、スピードマスターとしてはかなり高めと感じる水準ですし、アラスカプロジェクトというマニアックさをどのように判断するかは迷うところだったといえます。
実際、2016年7月にこの時計を取り上げた筆者としても、現在のような水準になるということは、全く予測することができず、今の状況にはかなり驚いています。
今年値動きしたオメガの特徴としては、冒頭でも触れたとおりスピードマスターのレアモデルという傾向がありますが、特に限定モデルが強いと感じます。
限定モデルという存在は、他のブランドの場合、値動きするモデルの印象はあまりありませんが、オメガの場合は、限定モデルこそ要注意だといえるかと思います。
そういったオメガの特徴としては、アベノミクスといった大きな経済の動きよりも、「気づいたら高くなっている」という傾向があるといえます。
よって、オメガにおいては、意外なモデルが意外なタイミングで値動きするという傾向があるということを覚えておきたいと思います。
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