大人気モデルでも、コンビモデルとなると「あまり人気がない」となる現象は、20年ほど前からデイトナにおいて起こっているといえますが、現代において、それはノーチラスでも顕著だといえます。
ノーチラスといえば年式を問わず多くのモデルが派手に値動きしているという印象がありますが、コンビモデルについてはその限りではないのです。
特に、1世代前においてその傾向は強く、3800世代のコンビモデルは、現代のノーチラスのイメージからすると、驚くほど異なる価格帯に位置しているといえるぐらい、ステンレスと離れた価格帯となっています。
それは、今に限ったことではなく、5711/1Aが派手に値動きした2017年も、昨年2018年でも同様だったのですが、3800/1Aが300万円台となった時代でも、3800/1JAは100万円台で購入可能だったのです。
100万円台のノーチラスといえば、3800の時代に生産されたクォーツモデル、3900シリーズと思ってしまうかもしれませんが、上記の対象は3800/1JAというリファレンスの通り、機械式。つまり、3800/1Aの上級モデルなのです。
本来上級なモデルが、逆に安いという現象は、まさにデイトナと同様ですが、この3800/1JAの価格序列はデイトナ16523と似たものがあるようにも感じます。2017年において、同じ時代の16520が派手に評価される一方で、16523の値動きはほぼなく、値動きしても16520と比べると地味だったのです。
しかし、そんな16523は、地味な動きと感じたとしても、実は着実に値動きしており、2017年から2019年までにかけて40万円ほどの上昇。1回の値動きに派手さはないものの、2年という期間で振り返ると、実はなかなか動いたという感想になります。
では、3800/1JAはどうかというと、価格帯という側面では、今でも3800/1Aよりはるかに安いと感じる水準。
現在、3800/1JAは218万円という水準なのですが、3800/1Aのボトム価格は約359万円。ですから、やはりステンレスと比べてかなり安いといえます。
けれども、値動き的には実はこの1年でなかなかな動きをしているといえる状況。
昨年、3800/1JAは約191万円だったのが、今年は218万円。数値だけ見ると「200万円前後」というように、あまり変わっていないとも感じてしまいますが、変動した額を見ると、なんと約26万円という水準であるのです。
パテックフィリップノーチラス金文字盤3800/1JAの価格比較
時計名 | 状態 | 2018年6月の安値(楽天) | 期間 | 2019年6月の安値(ヤフーショッピング) | 変動した額 | 残存価額 |
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パテックフィリップ ノーチラス 金文字盤 3800/1JA |
中古 | ¥1,917,000 | 1年 0ヶ月 |
¥2,180,000 | 263,000 | 113.72% |