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デビュー年の新品よりも高い、GMTマスター2 126710BLRO

この126710BLROの値動きは、116500LN白文字盤よりも優秀だといえるかと思います。

なぜなら、116500LNより不利な条件で、より大きな値動きをしているからです。

116500LNが登場したのは2016年3月のバーゼルですが、2016年といえば、8月に多くの時計が安値となった年であります。

筆者は、新品実勢価格の参考値として、一定の数が出回るデビュー年の秋頃の水準を参考としていますが、2016年の秋といえば、多くのロレックスが値下がり状態。つまり、安かった時期なのです。

それに対して2018年は、多くの腕時計が値上がりしている状況。つまり、高い時期といえます。

ですから、2016年に登場した116500LNより、2018年に登場した126710BLROのほうが値上がり難易度は高いといえるわけです。

また、その値動きも、126710BLROより、116500LNのほうが上。

2016年10月の新品実勢価格(3社平均)と2017年4月の中古では、その価格差は2017年中古のほうが667円高いという状況でした。

それに対して、126710BLROの2018年11月と2019年4月の変化では、5,307円の上昇となっているわけです。

というわけで、126710BLROという存在は、デビュー時から大注目かつ、かなり高い新品実勢価格だったものの、デビュー翌年の中古相場がデビュー時の新品実勢価格を上回るというすごいモデルであるといえます。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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