腕時計投資新聞

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2016年5月10日更新

2015年からタグホイヤーのブランディングが良くなっているので、1つ提案します。

上記は復刻モナコの第二弾として1999年に登場したCS2111。当初の復刻モナコが2つ目だったのに対して3つ目となりました。なお、当時「クラシックシリーズ」に属していたモナコカレラカレラが”Re edition”と書かれていたのにモナコにはその表記がありません。というのもカレラは1964年版の完全復刻デザインなのに対し、モナコは新しいデザインだったからです。

完全復刻、ドーム型プラ風防、レマニア製の手巻きクロノグラフ搭載、という内容のカレラのほうが時計ファンを唸らせる要素がたくさんあると思います。

しかし、今も昔も高値なのはモナコの方。

もしかしたら第一復刻モデル(2つ目クロノグラフ)の限定数がカレラよりも少なかったことが原因で高値傾向なのかもしれません。

その後、1960年代のモデルを復刻した青文字盤のスティーブマックイーンモデルが登場し、そちらは更に高い価格となっています。

なお「ホイヤー」ロゴはこのCS2111まで。

次のモデルCW2111(CSでなくてC”W”です)は見た目はそっくりながらタグホイヤー」ロゴとなり、白文字盤も追加されました。

個人的にはスティーブマックイーン仕様の復刻モデルで「ホイヤー」ロゴがあればほしいな、と思います。

裏スケ仕様、エルプリ、キャリバー12表記なし希望。と思ったら去年出ていたではないですか!

評判の良い2つ目カレラと同様、ホイヤーロゴで出してくれて嬉しい限りですが、実売価格50万円。。

かつて、カレラのほうが“復刻”要素が高かったのですが、現在のカレラの主力モデルはほぼ原型をとどめていません

それに対してモナコの主力モデルである青文字盤はスティーブマックイーン復刻モデル。

ラインナップ数がものすごく多くなったカレラとは対照的にモナコのラインナップはだいぶシンプル

タグホイヤーの中でモナコフラッグシップに近い存在なのかもしれません。

2015年に出たカレラモナコの「ホイヤー」ロゴモデルは、90年代後半にでた復刻モデル並にツボを掴んでいる作品だと思います。

クラシックシリーズ」がうまくいき、レギュラーモデル化&「タグホイヤー」ロゴ化して以来、ずっとツボからズレていると思っていたタグホイヤーのブランディング。

最近よい傾向になっていると思います。

というか、LVMHグループなのですから、わざわざ「TAG」を付けなくても良いはず。

ということで【提案】なのですが、

そろそろ、

・高級モデル「ホイヤー」
・通常モデル「タグホイヤー


で差別化したら良いと思います。

当然、「ホイヤー」ロゴのほうは革ベルトのクラシック仕様

通常モデルの方はステンレスブレスレット&防水

すると、タグホイヤーブランド自体のラインナップがはっきりとし、ますます価値あるブランドになると思います。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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