2019年の上半期に目立った値上がり、夏頃から値下がり傾向という動きは、現行世代の人気モデルの多くに共通するといえますが、その人気モデルの“象徴的存在”といえるノーチラス5711/1A青文字盤もまさにそういった値動きとなっています。
5711/1A-010は、2018年に500万円台後半となってから数ヶ月の間値動きが停滞気味となっていましたが、2019年3月、約10ヶ月ぶりに大幅な動きとなりました。
その際、青文字盤は『約582万円⇒648万円』となり、値動きした額は約65万円という水準。ノーチラスらしい派手な動きだと感じたのですが、その値動きは止まることがなく、5月には708万円、8月には858万円となっていたのです。
8月といえば、GMTマスター2の116710BLNRなど、既にロレックスの値下がりが目立っていた時期ですが、パテックフィリップに関してはそういった動きは目立たず、実際このノーチラスも目立った上昇となっていた傾向でした。
ただ、そんなノーチラスも9月になると値下がり傾向を確認。7月に858万円だったのが、9月には782万円。実に2ヶ月で76万円の下落となったのです。
そして、それからさらに2ヶ月が経過した今、この5711/1A-010の値下がりはまだ続いている様子。現在743万円という水準であるのですが、これは9月と比較して39万円の下落であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年9月 の安値(ヤフーショッピング) |
2019年11月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
パテックフィリップ
ノーチラス 5711/1A-010 |
中古 | 0年 2ヶ月 |
¥7,820,000 | ¥7,430,000 | -390,000 | 95.01% |
この743万円という水準ですが、「大体いつ頃と同じか」というと、実は8月以前において「同じ価格帯」という時期はありません。
なぜなら、この5711/1A-010は、708万円となった5月以降、確認できる中古の売出しが0本となってしまい、8月に久々に登場した際、既に800万円台という水準となっていたからです。
ですから、この743万円という水準は、2019年5月より高く、8月より安いとしかいえないのです。
さて、ロレックスの場合、GMTマスター2の116710BLNRなどは、11月頃から値下がりが目立たなくなったと感じますが、先のようにロレックスはノーチラスより1ヶ月先の動きをするといえる傾向があります。
もしも、そういった傾向が今後もあるのであれば、ノーチラスは12月頃に値下がりに歯止めがかかる可能性があるといえますから、現在水準からどのような変化となるのか興味深いといえます。
GMTマスター2の116710BLNRなど、現行人気モデルの多くは、値下がり傾向といっても2018年水準より高い様子となっていますが、この5711/1A-010の2018年水準は500万円台後半。現在水準では、2018年水準に対し、かなりな価格差を保っているため、値下がりでも強いという印象になります。