パシャの中でも、高級なモデルとして販売されていた42mm。デビューしたのは2005年で、38mmの後継を担うモデルです。
38mmから42mmといったサイズに拡大されたのは、2000年代らしいモデルチェンジだといえます。デビュー当時の印象としては、「近代化された!」と感じた反面、2019年の今となっては「2000年代ってそんな時代だった」などと思ってしまうかもしれません。
38mmと比べると、その見た目はかなりシンプルに変化。これはコストダウンされたというよりは、新世代パシャとしての新しい価値観を提案したといえるでしょう。
実際、搭載されているムーブメントはジャガールクルトベース。リシュモン系であるゆえ、JLCベースのムーブメントは、カルティエにおいて当たり前という印象があるかもしれませんが、意外と多くなく、パネライを含めても、なぜだか2005年前後といった時代に出たモデルに搭載されている傾向があります。
ですから、さり気なくJLCムーブメントというのがこのパシャ42mmの良さといえ、なかなかの高級感を感じられる点でもあるわけです。
しかし、そういった高級さが影響してか、この42mmの流通は38mmより少ない傾向があります。
それはおそらく現行時代の実勢価格が高かったことによる影響だと思うのですが、デビュー時の印象として、パシャ38mmの時代より高くなったと感じた記憶が個人的にもあります。
2000年代という時代は、デカアツブームに加えて、腕時計の定価や新品実勢価格が高くなるといった影響もあり、それ以前からの時計ファンとしては、以前よりも購入ハードルが上がったと感じました。
そのような記憶もあって、このパシャ42mmに対しては、以前から「高い」というイメージがあったわけですが、数が少ないこともあって、なにかと購入ハードルの高い存在だと感じたわけです。
実際、パシャ42mmは、リーマンショック後の2018年10月において、45万円という中古水準でした。当時筆者は、サブマリーナ16613を35万円以下で買いましたが、青サブより10万円以上高かったのです。
けれども、このパシャ42mmは、2010年代になるとかつてほど「高い」とは感じない価格帯に位置。ロレックス等が値上がりしたのに対し、このパシャ42mmはリーマンショック後の時代より2017年のほうが安いという状況。2017年6月は、約38万円という水準で、2008年10月より6万円ほどの下落となっていました。
それが2018年になると、このパシャ42mmは上昇し、再び40万円台という水準に回復。
そうかと思ったら、2019年の今、再び30万円台に下落しているのです。
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カルティエパシャ42mmW31072M7の価格比較
時計名 | 状態 | 2018年10月の安値(楽天) | 期間 | 2019年12月の安値(楽天) | 変動した額 | 残存価額 |
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カルティエ パシャ42mm W31072M7 |
中古 | ¥432,000 | 1年 2ヶ月 |
¥378,000 | -54,000 | 87.50% |