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やっと値動きするようになった、ゴンドーロ5111G

ゴンドーロは、角型を中心としたパテックフィリップのドレス系カテゴリですが、これまであまり目立って上昇する印象はなく、特に5111Gにはそういったことがいえたと思います。

5111というモデルは、2002年頃に登場したのですが、それまでのゴンドーロに対して「新しさ」を売りにしたような見た目となっています。

筆者としては、そういったデザインは好きなのですが、市場ではこのようなモダンさはあまり人気とならないようで、5111Gはこれまで2000年世代のパテックフィリップとしては、比較的安価なポジションに位置していました。

5111Gは世代的には5196と近いといえますが、現在、5196Gのボトム価格は約173万円。5111の現在水準をもってしても、ずいぶん離れた価格帯に位置するわけです。

5196は最もベーシックなラインともいえ、このゴンドーロと同じく手巻きムーブメントが採用。ちなみに、5196全体のボトム価格は5196J約152万円ですが、それを基準としてもこのゴンドーロ5111Gは安いわけです。

ですから、5111Gは珍しく目立った上昇となった現在においても、他の同世代パテックと比較すると依然としてお買い得な価格帯に位置するともいえるのです。

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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