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2016年秋頃の状況に似ている、カラトラバ5107J-001

ただ、下落とはいえこの5107Jの相対的立ち位置に変化はないといえます。なぜなら、値下がりしてもその水準は依然として200万円前後といえる水準に違いはなく、5000など同世代モデルと比べて目立って高いといえるからです。

ちなみに、5000Jは現在約145万円という水準。2016年と比べて5000Jは上昇傾向であるのに対し、5107Jは下落傾向であるのです。

その結果、2016年に100万円近かった価格差が、現在では50万円程度。価格序列に変化はないものの、その価格差はかなり縮まったといえる状況です。

なお、この5107Jはこれまでどのような相場変遷だったかというと、

  • 2009年 9月 約108万円
  • 2016年 6月 約211万円
  • 2016年11月 約187万円
  • 2019年11月 約232万円
  • となっています。

    2020年4月現在の198万円という水準は、2016年11月に近いといえ、どちらの時期も値下がり傾向となっています。

    2016年といえば“夏頃から多くのモデルが目立って値下がりした年”ですが、それは2019年夏も同様です。

    ただ2016年の下落トレンドは12月頃に収束し、2017年からその値下がりを覆すような目立った上昇となった反面、2020年現在は、未だ2019年の下落影響を脱していません。

    2020年になってから、回復傾向の兆しが見られ、そのままいけば再度2017年のような状況となっても不思議ではなかったのですが、ここにきて新型コロナウィルスの影響が出たことから、再度2019年の下落傾向を継続するような動きとなっています。

    この5107Jの相場を見るとそういったことを感じるため、2016年11月に近いような状況だと思うわけです。

    ●この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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