2000年前後という時代から、高価なロレックスとして知名度のあるミルガウス1019。
2007年にミルガウスは復活しましたが、そのきっかけこそ、この1019人気の高さだったといえます。
1019は「幻のロレックス」という印象で、2000年代前半当時の印象は4桁デイトナと同水準か少し高いぐらいの価格帯といった感じ。銀文字盤と黒文字盤がありますが、当時から特に高かったのは黒文字盤でした。
そういったキャラクター性を持つ1019ですが、ここ数年の相場はかなり見極めが難しいという状況となっています。
その理由こそ、ミルガウスのメンテナンスに難があるという点なのですが、修理明細書等の書類があったとしても、日本では正規メンテナンスできない可能性があるという懸念があるわけです。
また、1019は1960年代から90年頃まで30年近くに渡って生産されたため、その生産年も様々。その結果、1019黒文字盤といっても、価格のばらつきはかなり激しく、相場を見極めるのが難しいのです。
最終年式が高いのはもちろんですが、1019の売出し個数はそれほど多くないため、「この要素だとだいたいいくら」といったモノサシがありません。
そのため、「新しいから高い」とか「明細書があるから高い」といったように判断することが難しく、魅力的なモデルながら手を出しづらい存在だといえます。
その結果、近年1019は2000年代前半ほどの“強さ”を見せていない状況となってのでしょう。
2019年4月の水準は378万円だったのですが、当時4桁デイトナなどは1000万円以上という水準だったため、2000年代前半の常識を当てはめたならば、1019黒文字盤も1000万円台となっていても不思議でなかったわけです。
ですから、2019年当時の300万円台という水準は評価されていないと見ることもできたといえます。
さて、そんなミルガウス1019ですが、現在どのような水準かというと、約249万円で修理明細書付きの個体が手に入る状況となっています。
これは、昨年と比べて約128万円安いわけですが、「値下がり」というよりは、1019特有の動きを示しているといえるでしょう。
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ロレックスミルガウス黒文字盤ロレックス修理明細書1019の価格比較
時計名 | 状態 | 2019年4月の安値 | 期間 | 2020年6月の安値 | 変動した額 | 残存価額 |
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ロレックス ミルガウス 黒文字盤 ロレックス修理明細書 1019 |
中古 | ¥3,780,000 | 1年 2ヶ月 |
¥2,498,000 | -1,282,000 | 66.08% |