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お得感という稀有な状況、ノーチラス3712/1A

ノーチラスには3つのレアモデルがありますが、その中で最も有名なのがこの3712/1Aです。

登場したのは2005年ですが、このモデルこそノーチラス初のコンプリケーションモデル。デビュー当初は、「ノーチラスにもコンプリケーションが搭載された」ということに賛否両論あった印象ですが、そんなことをじっくり議論する間もなく、デビュー翌年に生産終了となったため、すぐにレアモデルというキャラクターとなった経緯があります。

そのため、2006年頃の段階で、すでに「レア」という印象で、当時から相対的に高いモデルといったキャラクターがあったといえるでしょう。

この3712/1A以外のレアノーチラスとしては、3711/1G5800/1Aがそれに該当しますが、それらは生産期間が1年というように極端に短いわけではないため、2000年代当時から「レア」と言われていたわけではありません。

ですから、3712/1Aはレアモデルとしての知名度が高く、10年以上前から相対的に高いといった傾向があるわけです。

3712/1Aの見た目は、5712/1Aと似ていますが、両者には大きな差があります。

それこそが、2ピース構造か否かという点なのですが、3712/1Aノーチラス伝統の2ピース構造を採用するため、耳部分が左右並行。その一方、5712/1Aは耳部分がカーブしているのです。

生産期間が短いというだけでなく、伝統の2ピース構造であったり、それが2000年代登場の近代的モデルかつ、コンプリケーションというのがさらにレアという印象となり、世界中のコレクターにとって「グッとくる」内容だといえます。

そういったことから、この3712/1Aは2019年1月の段階で1260万円という水準だったのですが、当時の印象として「さすが3712/1A」といったところだったと思います。

ただ、1000万円以上という水準は、今となってはノーチラスにおいて珍しくありません。

実際、5980/1A5711/1R5726/1Aなどが1000万円級の水準となっていますが、実はそれらがその水準になったのは2019年5月以降のこと。5980/1Aが5月に1000万円以上になったのを皮切りに、5711/1Rが7月、5726/1Aが8月に1000万円以上という水準に達したのです。

ですから、2019年1月時点では1000万円以上ノーチラスは珍しく、3712/1Aは「さすがレアモデル」といったように抜きん出て高い印象があったわけです。

なお、2019年夏以降には、下落トレンドがありましたが、2019年に1000万円以上となったノーチラスについては、ほとんどが今でも1000万円以上という水準をキープしています。

5726/1A-010だけは1000万円を切っている様子ですが、それでも990万円というボトム価格となっています。

以上ように、2019年1月と2020年現在とでは「1000万円級ノーチラスの事情が変わっているわけですが、そのような変化が起きているならば、3712/1Aは従来通り相対的に高くなり、5980/1Aなどを引き離す水準になっていても不思議でないわけです。

とはいうものの、3712/1Aはかなりなレアモデル。その登場頻度は年に一度あるかないかといったところ。

そして今回、2019年1月ぶりに売りに出されている様子があるため、現在水準を確認できる状況となっているのです。

では現在3712/1Aはいったいいくらなのかというと1180万円という水準。

なんと2019年1月水準よりも80万円安い状況となっているのです。

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パテックフィリップノーチラス3712/1Aの価格比較

時計名 状態 2019年1月の安値 期間 2020年7月の安値 変動した額 残存価額
パテックフィリップ
ノーチラス
3712/1A
中古 ¥12,600,000 1年
6ヶ月
¥11,800,000 -800,000 93.65%
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