腕時計投資新聞

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近年人気のアンティーク、サブマリーナノンデイト『5512』

でもって、一番分かりやすいのが、

  • 高い=5512
  • 安い=5513
  • という分け方でしょう。

    5513は1980年代になって、「フチあり」になっても生産されていたため、5512より個体がだいぶ多いのです。

    「ふちなし」、プラスティック風防、という見た目はどちらもすごくかっこいいのは間違いないでしょう。

    クロノメーター規格パスのサブマリーナノンデイトが久々に復活したのは2007年のこと。

    約30年近くサブマリーナノンデイトといえば「クロノメーター規格なし」だったため、文字盤下段の4行表示プラスアンティークな見た目は逆に新鮮だったりします。

    筆者個人的に、文字盤にかかれたクロノメーター表示が“なし”のほうがノンデイトはかっこ良いと思っていますが、アンティークな見た目の5512に関してはかっこよく見えるので不思議。

    なお、近年5512は海外市場でも非常に人気が高く注目度抜群の時計です。

    見た目は5513と似ている5512ですが、生産数が少ないため、高値になりやすいのが5512

    一番の違いは上記の通りなのですが、そういう小さな違いが大きな価値の差を生むロレックスの世界

    「赤サブ」なんかは「SUBMARINER」の表記が“赤文字”というだけで白文字バージョンよりだいぶ高いのが当たり前。

    ダブルネームなんかもそうですが、たった縦2mm横1cm程度の文字表記が何十万という違いを生み出す面白さがあるのです。

    ちなみに、5512はちょっと複雑で全部がクロノメーターあり、というわけではありません。

    当初の5512はクロノメーターなし、それがその後、

  • クロノメーターあり=5512
  • クロノメーターなし=5513
  • となったのです。

    ただ、初期の“クロノメーターなし”5512(ミラーダイヤル)と、比較的出回っているクロノメーターありの5512は見た目も値段も違うのですぐ分かります。

    なお、5512は1960年代製造モデルが普通だったりするので、日本ロレックスで修理を受け付けてくれるか微妙なところ。

    そのため、修理証明書付きの個体が少ないのですが、過去相場はそんなに高くなく、改造も少ないのが良い点。

    ロレックス証明書がつかない個体に関しては、アンティークロレックスの扱いに定評あるショップで購入し、その購入証明書が後々売りやすさとなるでしょう。

    ということで、買ったショップの証明書を保証書のような感覚で保管するのが5512を買った際に重要なことの1つです。

    ●この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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