腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
2020年12月22日更新

【2020年度版】機械式腕時計 ”オメガのおすすめモデル スヌーピーアワード”

オメガのおすすめモデル スヌーピーアワード”

1848年に時計師ルイ・ブランがスイスで工房を設立したことから歴史が始まったオメガ。1894年に、当時高品質のムーブメントであった「Cal.19 ライン」を発表し、「究極」という意味を込めて、ギリシャ文字の最後に登場する文字から「オメガ(Ω)」と命名されたことがブランドの由来となっています。その後1903年にそのオメガという言葉が社名として採用されました。オメガの種類は大きく4つのシリーズに分けられていて、これら4つのコレクションには、「スピードマスター」「シーマスター」「デ・ヴィル」「コンステレーション」があります。また、NASAや007、オリンピックなど、様々なコラボレーションが楽しいオメガの時計ですが、今回は2020年に新作が発表され話題にもなった、オメガの大人気モデルでもある、スヌーピーシリーズについて紹介していきたいと思います。

スピードマスタープロフェッショナル スヌーピーアワード 3578.51

2003年に誕生したスヌーピーとのコラボウォッチで、宇宙飛行士となったスヌーピーがダイアル9時と裏蓋に大きくデザインされているモデルです。こちらのスヌーピーアワードは、NASAの宇宙探査計画に貢献した企業や個人に贈られるスヌーピー賞受賞を記念して発売された限定モデルです。

限定とはいえ5441本もの製作がされていますが、これはアポロ13号の活動時間である142時間54分41秒が由来となっています。これにはロマンを感じますね。

裏蓋には限定数を証明するシリアルナンバーと「The Moon Watch Snoopy Award Limited Edition」の刻印がされています。

また、ノーベル平和賞を受賞したアメリカ合衆国第26代大統領セオドア・ルーズベルトの名言としても知られている「Keep your eyes on the stars and your feet on the ground.」の 星を見てごらんというメッセージが刻印されています。

販売当時の定価は367,500円で、現在は150万円近い価格で取引されています。

当店コミット銀座でも一度だけ未使用品を販売したことがあるのですが、その当時(2018年2月)からも大幅に値上がりしております。

スピードマスター アポロ13号 45周年記念 スヌーピーアワード 311.32.42.30.04.003

こちらは2015年、スヌーピー賞受賞45周年を祝して発表されたモデルです。受賞年の1970年に合わせた1970本限定販売されました。

ダイアルの9時位置でスヌーピーが呟いている「Fall is not an option」(失敗という選択肢は無い)。映画「アポロ13号」のNASA(アメリカ航空宇宙局)ジーン・クランツ(フライトディレクター)のセリフですが、事故の際、主任管制官の彼が宇宙飛行士を必ず地球へ帰すと決意し発した言葉だそうです。

その言葉のもととなった事故があります。アポロ13号は、電線が短絡し火花が散ったことで機械船の酸素タンクが爆発した事故があり、地球への帰還軌道から外れつつあったそうです。このまま軌道がズレてしまえば、宇宙を彷徨い続けるか、大気圏に突入し燃え尽きてしまう。生還のチャンスは一度だけ、指定された時間に正確に14秒間だけエンジンを噴射して軌道修正することだったそうです。

事故により自動誘導システムが破損していたため、その14秒を手動で計るしかなく、宇宙飛行士たちが持っていた計測手段はひとつ、オメガ スピードマスターのクロノグラフのみ。帰還の鍵を握る14秒の噴射時間をスピードマスターが正確に計測し、乗員は無事に地球に帰還しました。

ダイアル上の0秒から14秒の間に「What could you do in 14 seconds?」(14秒で何ができた?)と刻印がされているとともに、スヌーピーの漫画を象徴する14コマの四角形が配置されています。この演出がにくくないですか?

裏蓋には手作業で施されたスヌーピーのエングレービングがあります。

国内定価(販売当初)は766,800円ですが、現在のクロノ24(海外サイト)、その価格はなんと400万円オーバー…著者はこちらのセカンドモデルがファーストモデルより好きですが、もう到底手の届く価格ではありませんね(笑)

【出典】オメガ

スピードマスター コーアクシャルマスタークロノメータークロノグラフ42MM スヌーピー アワード 310.32.42.50.02.001

いよいよ2020年の新作モデルのご紹介です。オメガの宇宙探査への貢献を称え、1970年にNASAの宇宙飛行士から贈られたシルバー スヌーピー アワードに敬意を表し、その50周年を記念して制作されたモデルです。

42mmのステンレススチール製ケースにブルーのナイロン製ファブリックストラップを組み合わせ、ストラップの裏地にはアポロ13号の軌道がエンボス加工で描かれています。

オメガが特許を取得しているナイアードロックシステム(47度回すだけでロックされ、ネジのように繰り返し回す必要がない)を採用したケースバックは、月の裏側がマイクロ構造の金属を使用したサファイアクリスタルで装飾されています。

このモデル最大の特徴でもある、クロノグラフと連動するマジックハンドの先端には宇宙船に乗ったスヌーピーがあしらわれています。このスヌーピー、クロノグラフ機能が使用されると回転し、まるでスヌーピーが月を旅行しているかのような動きを眺めることができます。ワクワクする仕掛けですね!また、地球をかたどったディスクも時計のスモールセコンドに連動して1分間に1回転し、地球の自転を表現しています。

ブルーパンダ、可愛いですね。

限定ではないようですが、参考定価は 1,133,000円とブレスット仕様でもないのに高い…。しかし非常に人気になりそうで、既にコミットのお客様でも予約しているという声を多数聞いております。公式サイトを見ると、組み合わせが可能なストラップがいくつもあって、そういった面でも楽しめそうな時計です。個人的にNATOストラップのグレーやホワイトなどにしたら可愛いと思います。

(公式サイト NATOストラップ販売価格 19,800円)

【出典】オメガ

まとめ

以上スヌーピーアワード3モデルについてお話いたしましたがいかがでしたでしょうか。コレクター垂涎のモデルですので、お好きな方は全シリーズ揃えたくなってしまいますね。

ただ、とっても”可愛らしい”スヌーピーですが、廃盤のモデルはプレミアムも付き、お値段はなかなか”可愛くない”値段ですね。(笑)

コミット銀座でも積極的にお取引させて頂きますので、是非売買のご相談をお待ちしております。お気軽にお問い合わせください!

Text By Yoichiro Yamashita

●この記事の執筆者
金子剛
コミット銀座 鑑定士 (時計鑑定歴15年) 2020年よりエグゼクティブ・アドバイザー就任。 腕時計の知識、相場観には定評があり、特にヴィンテージロレックスのマニア気質が高い。 現在、ヴィンテージロレックスに特化したサイト、CVWD.JPを制作。

- PR -