スピードマスターの3570.50は、1996年のデビューから2014年まで、約18年間に渡って現行モデルとしてラインナップされていましたが、その間、多くの腕時計ファンから「最初の腕時計」として選択されたのではないでしょうか。
もちろん、これを最初の腕時計として選ばなかった方もいるでしょうが、価格帯や内容などから、3570.50は高級腕時計の入門用として適当だといえるため、そういった選択のされ方が多かったと思うのです。
そして、3570.50が凄いのは、コレクターにも愛されているという点です。通常であれば、「初心者受けする」という要素を持つ腕時計は、コレクター目線では「魅力を感じられない」という傾向があるように感じます。
筆者も腕時計の知識がない状態で「良い」と思っていたモデルと、知識を得てから「良い」というモデルは異なりますし、やはり初心者の購買行動を見ても、そういったことを感じるわけです。
しかしながら、3570.50は例外的に「初心者目線でもコレクター目線でも魅力を感じる」という腕時計。
だからこそ、人気度が抜群に高いといえるわけですが、その反面、「入手困難」という感覚はありません。
実際、この3570.50は、
わけですから、その個体数はかなり多いということになります。
ですから、中古市場ではそこまで派手な値動きをすることがなく、20万円台⇒30万円台といった価格ステージの変化もなかなか見ることがありません。
ちなみに、この3570.50が30万円台となったのは2018年8月のことですが、それから2年以上に渡ってあまり大きな値動きをしていなかった経緯があります。
2018年に3570.50が30万円台となった際、「凄い!」という感覚がありましたが、気づけばそれから2年以上値動きをしなかったというのは意外といえます。
なぜなら、2017年以前の段階では、3570.50は歩幅な動きがら、地味に値動きしていたからです。
例えば、2016年4月水準が22万円だったのに対し、2017年2月水準は約26万円。また、2017年8月には約28万円というボトム価格に達しています。
このように、2016年⇒2018年までは数万円単位の値動きをしていたわけですが、2018年から2020年にかけてはあまり大きな値動きをしていなかったということになります。
しかし、現在の様子を見ると、3570.50が久々に動いているといえる状況に変化しているのです。
現在のボトム価格は約33万円なのですが、これは2019年12月水準を3万円上回っている様子。
2年以上に渡って30万円前後という感覚があった3570.50が、約33万円となったのは、なかなかインパクトがある動きだと思います。
オメガスピードマスタープロフェッショナル3570.50の価格比較
時計名 | 状態 | 2019年12月の安値 | 期間 | 2021年2月の安値 | 変動した額 | 残存価額 |
---|---|---|---|---|---|---|
オメガ スピードマスター プロフェッショナル 3570.50 |
中古 | ¥301,000 | 1年 2ヶ月 |
¥332,400 | 31,400 | 110.43% |