2016年まで、新しくデビューした人気モデルは「デビュー時が最も高く、その後相場は落ち着く」といった感覚がありました。
もちろん、いつまでも「デビュー時水準が最も高い」というわけではありませんが、たとえばデイトナの116520は、2018年9月まで「2000年頃の新品実勢価格が最も高い」という状態でした。
116520黒文字盤のデビューは2000年8月ですが、2001年1月の新品実勢価格は約155万円だったのです。
ちなみに、2017年の段階で116520黒文字盤は128万円という中古ボトム価格だったため、2000年の新品実勢価格と比べると、約27万円のマイナス。2000年対2017年水準の残存価額は82%でした。
116520黒文字盤の中古ボトム価格が、2001年1月の新品実勢価格を上回ったのは、2018年9月になってからのことであるため、デビュー時の水準を超えるまでには17年8ヶ月を要したということになります。
デビュー後17年という月日が経過したならば、もはや「ヤングクラシック」といった付加価値がつくわけで、デビュー時水準を上回って不思議でないといえます。
「腕時計の王様」といわれたSSデイトナですら、こういった値動きだったわけですから、「デビュー時水準が最も高い」というのは、ごく当たり前のことというように思われていたでしょう。
しかし、2016年に登場した116500LNからは、そのような常識が変わってしまったといえます。
なぜなら、116500LN白文字盤は、デビューした2016年の新品実勢価格がこれまで最も安い水準だったからです。
2017年の中古ボトム価格が、2016年10月の新品実勢価格を上回ったということは衝撃的でしたが、その後もずっと値上がり傾向。2019年夏⇒2020年夏までの断続的な下落トレンド時には値下がりしたものの、その後は回復し、2021年には「2019年上半期以上」となっているわけです。
そして、今回、そんな116500LNがまたもや「伝説的な値動き」をしている様子となっています。
それこそが、この116500LN白文字盤の近頃の値動きなのですが、どのようなことが起こったかというと、なんと『2ヶ月で約137万円の上昇』ということであります。
2ヶ月という短期間で100万円以上の値動きが起きるという現象は、これまでにもなかったわけではありませんが、この116500LNのような、レアキャラクターというわけでもない現行モデルがこういった動きとなるのは異例だといえるわけです。
そのような値動きをした結果、116500LN白文字盤の現在ボトム価格は、なんと449万円という水準にまで到達。
もはや2016年10月の新品実勢価格の「倍」を大きく上回っている様子であるのです。
ロレックスデイトナ白文字盤116500LNの価格比較
時計名 | 状態 | 2021年2月の安値 | 期間 | 2021年4月の安値 | 変動した額 | 残存価額 |
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ロレックス デイトナ 白文字盤 116500LN |
中古 | ¥3,113,000 | 0年 2ヶ月 |
¥4,490,000 | 1,377,000 | 144.23% |