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2021年6月10日更新

2018年頃から動くようになったオメガの事情、シーマスターアメリカズカップ2533.50

オメガの腕時計といえば、人気があるものの、「マニア向け」や「レア感」といった要素が強くないため、中古市場ではあまり値動きしないという印象がありました。

実際、2017年頃の段階では、リーマンショック後の相場と比べても「ほぼ変わらない」というモデルが多かったわけです。

2017年といえば、アベノミクス時のような値動きが、再び起こったといえる時代。リーマン後⇒アベノミクスで高くなった相場が、さらに目立って高くなったという年だったといえます。

つまり、2017年時点では、「目立って上昇」という値動きが数度起きていたということになるわけで、リーマン後の2009年という時代と比べると「価格帯がかなり違う」というモデルが多々あったわけです。

それに対して、オメガ腕時計の多くは、2017年水準と2009年水準が「そこまで派手に変わらない」という傾向があったのです。

もちろん、ムーンウォッチは値動きしていましたが、それをもってしても「他ブランドと比べて地味」という印象は拭えませんでした。

しかし、そんなオメガの印象は、2018年頃から変化したといえます。

この頃、ムーンウォッチは20万円台⇒30万円台となったり、尖った限定モデルが徐々に評価されるなどの現象が目立っていたのですが、その他にも「じわじわと値動きする」というモデルが増えてきたと感じます。

その例と今回取り上げるのが、このシーマスターのアメリカズカップ限定モデル。

これは、2000年に登場した限定モデルなのですが、スピードマスターの限定モデルよりも、「限定」という印象が弱いモデルだといえます。

というのも、現行時代、「限定モデル」ということよりも、「WGベゼルを備えるシーマスター」といった印象が強かったからなのですが、現行当時、多くの時計店やドンキホーテなどで“よく見かけるモデル”といった感覚でした。

実際、「アメリカズカップ」の知名度は日本では高くないといえるのですが、なぜこんなに日本で流通しているのかというと、やはり「WGベゼル」ということが大きいといえます。

2000年当時といえば、「貴金属素材ベゼルのSSスポーツ」が注目されていた時代。というよりも、ヨットマスターロレジウムが大人気といった時代だったわけですが、このアメリカズカップは、安価に購入可能な“ロレジウム的”存在だったわけです。

ですから、2017年において、当時の相場が2009年水準と「大きく変わらない」というのも、特に「すごくお得な状況!」というわけでも無かったわけで、他のオメガと何ら変わりない様子だったと感じられました。ちなみに、このアメリカズカップ、2009年10月水準は約13万円でしたが、2017年5月水準は約15万円であります。

2009年⇒2017年にはアベノミクスが含まれるわけですが、それでも、この8年間での変動額は約2万円に過ぎなかったのです。

しかし、2017年以降は「じわじわと変化する」といった様子になり、実際、2017年⇒2018年では2.3万円ほどの上昇。2009年⇒2017年の8年分の値動きを1年で達成したということになります。

そして、その後もこのアメリカズカップはきちんと上昇し、2019年6月には20万円以上という水準に達しています。

さて、そんなアメリカズカップ2533.50ですが、そういった値動きは、そこから今にかけてもきちんと続いている様子があり、現在のボトム価格(ABランク以上)は、約23万円という状況となっている様子です。

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オメガシーマスターアメリカズカップ2533.50の価格比較

時計名 状態 2019年6月の安値 期間 2021年6月の安値 変動した額 残存価額
オメガ
シーマスター
アメリカズカップ
2533.50
中古 ¥213,840 2年
0ヶ月
¥239,800 25,960 112.14%
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