今から1年前に、いわゆる「憧れモデル」の価格帯が1000万円以上という水準に達したわけですが、今では、そういったモデルの価格帯は2000万円以上に到達しています。
そのため、今となっては1000万円以上という水準に対して、1年前程の驚きはないといえるわけで、特にこのアクアノートのように、以前から高価格帯といった存在についてはそういった印象が強くなるかと思います。
アクアノートといえば、5164A-001が昨年11月時点ですでに1000万円超えとなっています。5164A-001は、アクアノートの中で最も先に値動きする傾向があるため、2022年になる前の段階で1000万円超えとなっていたのは、これまでの事例と同じような動き方だといえます。
さて、アクアノートといえば、従来からノーチラスの兄弟的モデルといったキャラクターであるわけですが、最もノーチラス、それも5711/1Aに近い存在といえば、5167/1A-001だといえます。
その5167/1A-001は、今年1月の段階で900万円台といった様子となっていたのですが、その時点では1000万円超えとはなっていませんでした。
最近の感覚ですと、なんだか5167/1A-001はとっくに1000万円超えとなっているような気がしてならなかったのですが、実は1000万円超えとなったのは、2月になってからであります。
現在水準は、約1272万円がボトム価格となっているわけですが、今回の値動きについてインパクトがあるのは、1000万円超えということよりも、“1ヶ月で約367万円の上昇”という変動額だと感じます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年1月 の安値 |
2022年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
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パテックフィリップ
アクアノート 5167/1A-001 |
中古 | 0年 1ヶ月 |
¥9,050,000 | ¥12,729,600 | 3,679,600 | 140.66% |
アクアノート5167/1A-001といった現行世代アクアノートが、1000万円超えという水準になったことは、本来「驚くべきこと」であるわけですが、近頃の高価格帯人気モデルの値動きを見ると、こういった価格帯は、相対的に見て「特別すごい」というわけではありません。
まして、この5167/1A-001は、2018年以降それなりに値動きするようになっているわけですから、他の高価格帯人気モデルが1000万円超え、2000万円超えという様子となっている今、1200万円台となっていることは、「やはり」という感想になるわけです。
しかしながら、1月⇒2月の1ヶ月という短期間で、残存価額が140%といった事例はそこまで多くないため、この5167/1A-001については、“1000万円超え”ということよりも、“1ヶ月で約367万円の上昇”のほうが驚きが大きいといえるのです。