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2022年5月21日更新

阿部泰治のパテック論 ~第108回~今が買い!?『ノーチラス』 「Ref.5980/1A-001」/「Ref.5711/1A-001」

国際的な情勢などもあり、3月、4月は『ノーチラス』や『アクアノート』の動きは比較的静かで緩やかな感じではございましたが、5月に入り販売価格やモデルにもよりますが、再び動きが活発化しつつあると思います。特にここ最近は為替相場(円安)を考えると、実はかなり買い!なモデルも多い現状です。そこで今回は、国内外で販売されている価格と比べて、これはかなりお得だ!今が買いでしょ!と思う『ノーチラス』「Ref.5980/1A-001」「Ref.5711/1A-001」の2本をご紹介していきたいと思います。

【目次】
◆ 「Ref.5980/1A-001」 『ノーチラス クロノグラフ』SS
◆ 「Ref.5711/1A-001」 『ノーチラス』SS
◆ まとめ

「Ref.5980/1A-001
ノーチラス クロノグラフ』SS

2006年に『ノーチラス』生誕30周年記念で発表された、『ノーチラス』初のクロノグラフ搭載モデル「Ref.5980/1A-001

インダイヤルが同色の白文字盤、シルバーの黒文字盤と全部で3種類の展開があり、それぞれに良さはありますが、『ノーチラス』らしさが一番あるブルー文字盤がやはり一番人気です。同年に発表された『アニュアルカレンダー・クロノグラフ』「Ref.5960P-001」にも共通する6時位置のインダイヤルが特徴的なデザインですね。

クロノグラフの計測で重要な30分積算計と12時間積算計を6時位置に同軸で配置している、これまでのそれとは一線を画すこちらは、同軸で重なっている先端に赤い矢印が付いた白針の一周目が青字で書かれた30分(0〜30分)を計測し、二周目が赤字で書かれた30分(31〜60分)を計測します。もう一本の重なった白い針が内周の12時間積算計になっており、合わせて見ることにより、計測時間が分かる画期的な仕様です。

ケース径40.5mm、厚さ12.5mmと、そこまで大きさは感じませんが、着用したインパクトは抜群ですね。

保証書・箱・『ノーチラス クロノグラフ』冊子など付属品もしっかりと揃っております。過去にポリッシュはされておりますが、ブレスレットの伸びもなく、印象の良い個体です。

国内最安値で2200万円台前半(税込)、有名海外販売サイトで2000万円台前半(税別)

そんななか、気になる販売価格は、18,700,000円(税込)

状態も良く、付属品も完備で圧倒的にリーズナブルな価格設定であるかと思います。国際的な情勢不安もありますが、20年ぶりとも言われている円安を考えると、このような価格は今後出て来ないのかな?と思います。私見にはなりますが、これは買い!です。

「Ref.5711/1A-001
ノーチラス』SS

2006年『ノーチラス』生誕30周年記念で発表された、『ノーチラス』不動の人気三針モデル「Ref.5711/1A-001

こちらは最初期のモデルであり、ムーブメントの刻印がジュネーブシール、ブレスレットのコマがネジ式であるのが特徴として挙げられます。文字盤もその後にマイナーチェンジして発表されたモノと比較すると、マットな印象でよりクラシカルな雰囲気です。

ちなみに、2009年に【パテックフィリップ】独自の品質基準を設けたことにより、ムーブメントの刻印がPPシールとなりました。その点を考慮すると、ジュネーブシールのムーブメントを搭載しているモデルは生産期間が短く、流通している個体が少ないため、今後評価が高くなっても良いのでは?と個人的には思っております。

また、こちらは2006年から2008年頃まで搭載されていたと言われる「Cal.315 SC AIG. 1」がムーブメントに使用されており、その辺りもマニア心をくすぐりますね。

ブラックブルー文字盤は、現代風でありながらも初代『ノーチラス』「Ref.3700」を思わせるような、どこかクラシックな色味であると思います。エンボス加工の幅も初期モデルのほうが広く、二段に渡って記載されている“PATEK PHILIPPE GENEVE”のロゴも大きいです。

保証書日付は2007年、【パテックフィリップ】タグ、箱、冊子類などの付属品もしっかりと揃っております。ポリッシュもほぼされてなく、ブレスレットもしっかりとしており、目立たない程度のスレ、キズのみのとても印象の良い個体です。

国内最安値で3000万円近く(税込)、有名海外販売サイトで2100万円台半ば(税別)

そんななか、気になる販売価格は、18,700,000円(税込)

状態良し、付属品完備、リーズナブルな価格と、三拍子揃った個体です。初期モデルである「Ref.5711/1A-001」は、今後流通個体も減少し、販売価格も上がっていくと思われます。今後を考えると非常に面白いモデルであり、このタイミングでの購入はオススメです!

まとめ

いかがでしたでしょうか。

第105回のパテック論でもお買い得感のある『アクアノート』を取り上げたのですが、今回は”絶対買いである”『ノーチラス』を2本ご紹介させていただきました。

お悩み中であった方!!是非とも背中を押されてください!!!

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。これからも、出来る限り多くのモデルをご紹介出来るよう、より一層頑張っていきたいと思います。

ではまた!

●この記事の執筆者
阿部泰治
コミット銀座 店主 銀座著名店で長きに渡り高級腕時計を取り扱い、2016年1月、コミット銀座を創業。 ロレックスやパテック・フィリップをはじめとした希少品やコレクターズアイテムを多数扱う実績を持つ。 時計本来の価値、時価を判断し、委託手数料の業界最安値水準を確立。

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