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男のカルティエという戦略だった、カルティエ『ロードスター』W62004V3

このロードスターという名前、由来は車の「ロードスターという構造です。

ロードスターというとマツダのロードスターが有名ですが、「ロードスター」という名称は“オープンカー”の1種

という呼び名の中で、『ロードスター』は主に2シーターのスポーツ要素の高いクルマに使われる名称。一方、コンバーチブルやカブリオレは4座のオープンカーに使われる名称で、スポーツというよりはラグジュアリーという印象です。ベンツを例にすると、SLが『ロードスター』、SクラスのオープンモデルやEクラスのオープンモデルが『カブリオレ』となります。

よって、男性用腕時計で人気の要素「スポーツタイプ」を満たすには“ロードスター”という名称が正解

しかも夏でも、フォーマルでは革ベルト、海ではステンレスブレスレットというように1本の時計で違うシーンをうまく使い分けることができ、それがワンタッチで可能という点は、「こんなのがあったら良いのに」という時計好きの思いを満たす機能だと思います。

しかしながら、この時計、そんなに人気となることはなく、2016年現在では生産終了となっています。

生産終了となったら値段が上がる傾向があるロレックスに対して、ロードスターにはそういう現象は起きていません。

相場は2011年の約25万からほぼ変わらず安定しています。

ちなみに、2011年に25万円だったパネライのルミノール44mmモデルは現在40万円以上が当たり前の相場となっています。

そんなわけで、ロードスターというモデルなかなか注目されることの無い腕時計です。

カルティエの腕時計ってブルガリと比べると比較的高く、特に90年代以降に生産された“近代的な”モデルは高めの傾向です。

しかもこのロードスター、けっこう程度が良い物が多く、上記のように豪華な箱などの付属品がちゃんとつくものも多い。

これ、普通に使える高級腕時計を欲しいと思った場合、結構お買い得だと思います。

また、若干相場が下がっているとはいえ、安定した相場は、利益こそ狙えないものの実質的には安い支払い額で高級腕時計を楽しむには悪く無いでしょう。

ということで、程度の良い物が多く、なおかつ安価なロードスターはお買い得腕時計として、今こそありな選択なのかもしれません

●この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。

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