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2022年10月31日更新

阿部泰治のパテック論 ~第131回~ 「Ref.5970G-001」 『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』

本日は、私が是が非でもお取り扱いしたかった、待望のグランドコンプリケーションモデル「Ref.5970G-001」『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KWGが、コミット銀座(以下:当店)に初入荷いたしましたので、ご紹介していきたいと思います。

※既に店頭での販売をしております。海外のお客様からの反響も多く、お問い合わせもいただいておりますので、コラム掲載時に販売成立となってしまっている場合は、何卒ご了承ください。

【目次】
◆ 「Ref.5970G-001」 『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KWG
◆ 「Ref.5970P-001」 『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』PT
◆ まとめ

「Ref.5970G-001
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KWG

1986年から2004年まで製造された、三代目『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』「Ref.3970」の後継機として、2004年のバーゼルワールドで、18KWG(ホワイトゴールド)ケースと18KRG(ローズゴールド)ケースで発表された「Ref.5970」。

2008年には18KYG(イエローゴールド)ケース、2009年には黒文字盤でPT(プラチナケース)が発表されました。

私が初めて「Ref.5970G-001」を見た時の第一印象は、先代に比べてモダンな文字盤デザインになったということ。2004年の発売当時は比較的見かけることが多かった記憶ですが、今から6年前=コミット銀座を始めた頃には、既に国内市場では流通が少ないモデルとなっておりました。18KWG(ホワイトゴールド)ケースと18KRG(ローズゴールド)ケースの生産数は、比較的多いのでは?と思われる方も多いかと思いますが、「Ref.5970」シリーズの生産期間は2004年から2009年までと言われており、「Ref.3970」と比較するとその生産期間は1/4程度。間違いなく流通個体は少ないのです。

デザインについて少しだけ掘っていきますが、ケースと同系色のややグレーがかった文字盤に、焼かれた針・インデックスの組み合わせは、「Ref.5970」シリーズの中でも一番クールな印象の一本であると思います。どこがどうではなく、とにかくカッコいいです!!36mmから40mmにサイズアップされたケース、インダイヤル、ムーンフェイズの配置、文字盤外周に書かれたタキメータースケールと、その全てが完璧なバランスのデザインであると思います。

また、ケース径がサイズアップされた点に加えて、クロノグラフのスタート/リセットボタンが、丸型から角形へと変更されました。角形のボタンは、初代『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』「Ref.1518」、2代目「Ref.2499」の1stモデルにも採用されていましたね。いずれも今では、海外オークションでしか見かけない人気の希少モデルです。

サファイアガラスのスケルトンバックから眺めることが出来る、レマニア製のムーブメント「Cal.27-70 Q」は、見ていてとても美しいですね。ロービート、1万8000振動/時ですが、安定した精度を誇り、約60時間のパワーリザーブを有しています。ちなみに、「Ref.5970」シリーズが、このムーブメントの最後の搭載モデルであります。

2019年2月にメーカーでオーバーホール、ケース仕上げがされております。その際に針・WGリューズ・表のサファイアガラスも交換されており、しっかりとメンテナンスされている点は高ポイントですね。

現状、文字盤・針は綺麗な状態。ケース、ベゼルには目立たない程度のスレやキズが多少ございます。アリゲーターバンドは多少の使用感こそありますが、ご使用に問題はありません。

付属品は、保証書、箱、「Ref.5970」の取扱説明書を含む冊子類、パスケース、裏蓋、調整ピン、修理明細書としっかりと揃っております。

気になる販売価格は、SOLD OUT!!!

ごめんなさい、、、コラムを書いている間に販売に至ってしまいました。ご購入いただいたお客様!さすがの目の付け所であったと思います!

「Ref.5970P-001
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』PT

SOLD OUTのまま終わらせるわけにはいかない、、、という事で、実は現在「Ref.5970」のPT(プラチナ)ケースが数日前に入荷しておりますので、軽くご紹介させていただきます。

「Ref.5970」シリーズの大トリとして、満を持して2009年に登場した「Ref.5970P-001」。

一番の特徴は、唯一PT(プラチナ)ケースのみで採用されている”黒文字盤”です。

以前ご紹介した時にもお伝えしましたが、6時位置のムーンフェイズを取り囲んでいる日付表示の数字が、他素材の文字盤と比べると明らかに大きく、視認性に長けております。

こちらの時計はなんと、2022年10月にメーカーでオーバーホール、外装仕上げがされております。(※アリゲーターバンドも新しい物に交換)グランドコンプリケーションモデルですので、修理費用が嵩むのは仕方ないですが、次にお使いになられる方にとって、メーカーでの修理保証期間がほぼ2年間残っているのは、とても安心でき、嬉しいポイントだと思います。

付属品は、保証書、箱、「Ref.5970」の取扱説明書(5970Pの画像付き)を含む冊子類、パスケース、裏蓋、調整ピン、タグ、交換前に付いていたアリゲーターバンド、修理明細書と、こちらもしっかりと揃っております。

気になる販売価格は、39,930,000円(税込)

「Ref.5970」は、どのケース素材もそれぞれにそれぞれの良さがあり、甲乙を付け難いのですが、やはりPT(プラチナ)ケースは特別感が一番あると思います。状態良く付属品も完備、更にはメーカーでのコンプリートサービスが直近でされている個体は、なかなか見つけるのが難しく、とても魅力的な一本であると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

まだ数日の話ではありますが、入国規制の緩和に加えて、円安がさらに進み、海外のお客様からの反響が日に日に増えております。人気且つ希少なモデルは、やはり国内外問わず需要が高いと改めて実感いたしました。私としましては、沢山の【パテックフィリップ】談義をシンプルしたい!と思っておりますので、是非とも気になったお客様はお気軽にお問い合わせ頂ければ嬉しいです。

ではまた!

●この記事の執筆者
阿部泰治
コミット銀座 店主 銀座著名店で長きに渡り高級腕時計を取り扱い、2016年1月、コミット銀座を創業。 ロレックスやパテック・フィリップをはじめとした希少品やコレクターズアイテムを多数扱う実績を持つ。 時計本来の価値、時価を判断し、委託手数料の業界最安値水準を確立。

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