これと同じく、普通のモデルとは違う特殊からデビュー当初は注目されながらも後に安値となったモデルとして記憶に新しいのはミルガウスのグリーンダイヤル。デビューした直後は150万円近いプレミア価格も当たり前でしたが、今では中古が60万円前後といった具合です。ガラスのフチが緑色に見えるという仕様は、どのモデルでも採用されていなかったがゆえに“レア感”として最初は注目されましたがその後はそこでの注目を集めていません。
それに比べてグラデーション+緑フォント採用というのは、もう少しインパクトがありそうな気もします。
デイデイトやデイトジャストでおなじみのグラデーションダイヤル(グラデーションの向きは違う)をスポロレに採用したいう点はなんだか新鮮な感じですし、緑フォントは、レアモデルの代名詞「赤サブ」を思い起こさせます。
とはいえ、赤サブを見て分かる通り、単に赤フォント採用というだけでも充分にレア感を感じることができるのがスポーツロレックスの世界。なので、グリーンガラスのミルガウスとDブルーとの間にはそんなに大きな差はないといってよいでしょう。
では、赤サブのようにレア仕様でも、なんでミルガウスやDブルーダイヤルが値下がり傾向なのかというと、単純に現行モデルだからだと思います。
つまり、誰もロレックスに注目されていなかった時期にひっそりと存在していたレア仕様なら、ありがたみが増しますし、さらにとっくの昔に生産終了となっているので需要>供給ともなりやすい。
しかし、現行モデルとしてレア仕様が存在している場合は、デビュー直後こそ注目されるものの、その後はその特殊仕様に慣れてしまうという現象が起こりうるのです。
ロレックスがこれらレア仕様の流通を少なくしたのは正解なのですが、それはデビューしてから日が浅い間にしか有効ではありません。よって、発表から3年程度の短期間で生産終了とならないと、この時計の値下がりは避けられなかったかもしれません。
ただ、今後これらレア仕様が生産終了された場合、すくなくとも新規の供給はなくなるわけですから、需要>供給というチャンスは依然として存在します。
ということで、これらレア仕様、生産終了されてから数年後にこそ値上がりのチャンスがあるのだと感じます。
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