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現在相場考察

驚くべき状況、パンテールW25032P5

2023年10月9日更新
カルティエのパンテールW25032P5について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年8月の安値と2023年10月の安値を比較し現在相場を考察。この7年2ヶ月での変動は23万1700円の値上がりだった。

パンテール W25032P5についての考察(2023年10月)

前回、このパンテールをお伝えしたのは2016年8月と、7年も前なのですが、その際どういった趣旨で紹介したかというと「モテ時計はこれかも」という内容でした。

2016年当時、インスタなどを見ていると、エルメスのバーキンを持った女性のパンテール率が高い傾向がありました。

そういった事情があるため、「男性がパンテールをつけていると女性目線で親近感が湧くのでは?」という記述をしたわけです。

そして、2016年当時、パンテールのメンズサイズの中古相場は安く、LMクォーツW25032P5約12万円で購入可能でした。

2016年頃でも「12万円程度」の腕時計は、高級腕時計としては“安い”と感じられたため、「モテ時計」が欲しいというニーズには、ちょうどよい予算感なのではないかとも思った次第であります。

さて、そんなパンテールですが、現在の中古相場はどうなっているかというと、なんと驚くべき状況がみられます。

2016年時点で約12万円といった価格帯だったW25032P5は、今や約35万円

7年前と比較して23万円もの上昇となっているわけですが、この上昇額は当時の本体価格をゆうに超えるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年8月
の安値
2023年10月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
パンテール
W25032P5
中古 7年
2ヶ月
¥126,300 ¥358,000 231,700 283.45%

このW25032P5の7年における値動きは、なんと2.8倍ということになるわけで、「モテ時計」という安易な理由で気軽に買ったならば、予想外のリターンを得る結果となったことだと思います。

もちろん、この約35万円という売値が、イコール買取価格となるわけではないでしょう。ただ、それにしても7年前に12万円程度で買っていたならば、今、買った金額以上で売るという難易度は高くないといえます。

2021年以降、カルティエの中古相場が上昇するという傾向がありますが、そういった値動きは、パシャサントスタンクのみならず、男性用パンテールといった比較的マニアックなモデルにまで波及したわけです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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