2022年から上昇傾向となっているカルティエのパシャ38mm。
このパシャ38mmは、現行当時のパシャシリーズの中で最上級となっていたモデルであります。
ラインナップは、3針と3針(グリッド)、GMTとクロノグラフ。ストラップはブレスレットと革ベルトが用意され、SS、コンビ、WG、YGなどの素材がラインナップされていました。
ベースムーブメントは、3針(とGMT)がジラールペルゴ、クロノグラフはフレデリックピゲ。これは、第1世代のオーヴァーシーズと同様だったため、「かなり高級な仕立て」となっていたことが分かります。
ただ、リーマンショック以降安価な状態となっており、3針とGMTはアベノミクス後も長らく20万円台前半から中盤といった状態が続いていたのです。
そんなパシャ38mmですが、GMTのW31037H3は、2022年7月に約32万円という水準に到達。長らく続いた「20万円台中盤程度」という状態を脱したのです。
そして今、このW31037H3はさらに上昇している様子が見られます。
W31037H3は現在、なんと約42万円となっており、これまでとは比べ物にならないぐらい高い水準に達しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年7月 の安値 |
2025年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
カルティエ
パシャ38mm W31037H3 |
中古 | 2年 6ヶ月 |
¥327,800 | ¥429,998 | 102,198 | 131.18% |
このW31037H3は、この2年半において約10万円の値上がりという変動をしたわけですが、これは「10万円高」という値上がり額以上のインパクトがあるといえます。
先のように、W31037H3はリーマンショック時に安くなってから長らく相場が変わらないという経緯があり、2021年ぐらいまでは、24万円ぐらいで購入可能となっていたといえます。
それが今、W31037H3は40万円台に達しているわけですから、「かなり高くなった」と感じます。
なお、W31037H3のリーマンショック前における“高い時期”の中古価格は約37万円といった程度。
ですから、現在の約42万円という水準は過去最高値といえます。
ただし、W31037H3の定価は約95万円、2000年代前半における新品実勢価格は約58万円であるため、現在水準は「“中古相場”としては過去最も高い」といったところであります。