各モデルの「初代」は、そのオリジナリティゆえになにかと魅力が詰まった存在だと思います。
しかしながら、このところの中古市場では「初代」への評価があまり高くなく、特にロイヤルオークの初代が値下がりしている様子。
5402STは15202エクストラシンよりも高いというのが常だったのですが、現在、5402のほうが安価となっているのです。
また、パテックフィリップでも、ノーチラスの「初代」である3700のSSモデルが値下がりしており、現在、5711/1A-011との差が120万円程度といった状態が見られます。
さて、今回お伝えするのはカラトラバの96でありますが、これはパテックフィリップにおける基本中の基本である96系の「初代」いった存在です。
ちなみに、5196は2022年に生産終了となったわけですが、その後の相場は300万円前後といった状態。2020年頃まで、長年にわたって160万円程度だったわけですから、倍程度にまで上昇したといえます。
5196は“2022年⇒現在”で値下がり傾向となっている側面がありますが、そうとはいえ『2021年水準よりは高値』であります。
では、そういった96系における「初代」は今、どういった様子が見られるのでしょう。
なんと現在、カラトラバ96は147万円で購入可能といった状態であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年9月 の安値 |
2025年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
カラトラバ 96 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥1,948,760 | ¥1,470,000 | -478,760 | 75.43% |
近年、カラトラバ96は中古の出現数が少なくなり、その結果高値になったかと思われたのですが、意外にも去年の9月時点で約194万円という状態。
2019年10月水準との差は約7万円のマイナスと、「約5年にたって相場が大きく変化せず」という様子が見られたのです。
そして今、そんなカラトラバ96はなんと147万円で購入可能。
昨年9月よりも、約47万円も安く購入できる状態となっているわけで、2019年水準と比べても安価なのです。
96には、様々な年式や文字盤のバリエーションが存在するため、一概に「値下がり」とはいえないものの、安価に96が購入可能できるというのは確かであります。
ちなみに、昨年9月にお伝えした個体、今回の個体ともに「YG、白文字盤、ドルフィン針」であるため、比較対象として問題ないともいえるでしょう。
いずれにしても、現在96が147万円で購入可能といった状態である、ということが最も驚くべき点だといえます。
こういったことからしても、やはり「初代」への評価が現在“高くない”という傾向があるため、なぜ今「初代」が安価になっているのか不思議に思います。
そういった意味で、現在人気モデルを購入しようと思った場合、「初代」を検討すると狙い目といえる個体を見つけることができるかもしれません。