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現在相場考察

2019年9月水準よりも安価、ルミノールクロノPAM00060

2025年2月5日更新
オフィチーネパネライのルミノールPAM00060について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年8月の安値と2025年2月の安値を比較し現在相場を考察。この3年6ヶ月での変動は30万2100円の値下がりだった。

ルミノールクロノ PAM00060についての考察(2025年2月)

2003年頃まで、パネライのクロノグラフは「最高級」という位置づけとなっており、クロノグラフそれ自体が「憧れのパネライ」だったといえます。

そういった最中、パネライに存在したクロノグラフは、通常モデルでもエルプリメロ搭載のルミノールだったのです。

当時の印象としては、エルプリメロ搭載のルミノールは、まさにデイトナ16520のライバル的存在。相場も近く、当時のパネライブームも相まって「まさにデイトナのライバル」といったキャラクターとなっていたといえます。

そして、そういった時期のルミノールには、「更に高級モデル」が存在。その代表格ともいえるのが、今回取り上げるPAM00060であります。

これは、エルプリメロ搭載機種なのですが、フライバック機構が追加。文字盤デザインも、他のルミノールクロノでは使われない配色となっており、一目で「フライバック」と分かる仕立てとなっています。

この60番は、限定モデルという扱いで投入されたのですが、当時のパネライの限定モデルらしい「スペシャル感」があったといえます。

そういった特別感ゆえに、デビュー時から長らく「高い相場」といった傾向があり、2010年代になってからの値動きも活発だったといえます。

2019年から2021年にかけては特に上昇しており、2019年には200万円超え、2021年には230万円台に達していました。

そんな60番でありますが、2025年はどうなっているかというと、なんと値下がりしてしまっている様子となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年8月
の安値
2025年2月
の安値
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールクロノ
PAM00060
中古 3年
6ヶ月
¥2,300,100 ¥1,998,000 -302,100 86.87%

現在、この60番は約199万円で購入可能となっているのですが、これは2019年9月水準よりも安価という状態です。

近頃、60番と同世代の通常モデルが「伸びている」という傾向が見られるパネライですが、それらとは逆にこのPAM00060は値下がり状態。

ちなみに、60番に限らず、72番など他のルミノールクロノも「2019年水準と変わらない」、「2019年水準よりも安価」という様子が見られます。

ルミノールクロノは、「エルプリメロ搭載」、「当時の上級モデル」、「チタンとステンレスのコンビが格好良い」という良い要素があるわけで、そういったことから2000年代から長らく“相対的に高値”というポジションをキープしていました。

しかしながら、近頃のルミノールクロノは、特に思い当たるマイナス要素がないにも関わらず、あまり評価されていない傾向があるといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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