ロレックスやパテックフィリップ、カルティエなどではK18モデルは珍しくありませんが、オメガやタグホイヤーとなるとK18モデルのラインナップは少ない傾向があるといえます。
ただ、オメガの場合は、ちらほらとK18モデルをラインナップ。ステンレスのモデル数と比べると、K18比率はだいぶ低いのですが、なぜかシーマスター120mといった、決して「上級モデル」ではないシリーズにもK18をラインナップしていた形跡があります。
その一方、2000年代に「上級モデル」として出されていたスピードマスターでは、K18モデルは限定品扱い(筆者が調べた限り)となっており、中古売り出し数もあまり多くありません。
さて、今回お伝えするのはブロードアローのK18ブレスレットモデルである321.50.42.50.02.001。
「ブロードアロー」といえば2000年にフレデリックピゲ搭載の上級スピードマスターとしてデビューしましたが、ラインナップの中心はSSで、K18は稀。特にK18ブレスレットモデルとなると、かなりレアとなるでしょう。
さて、この321.50.42.50.02.001というモデルは、スピードマスター50周年の「記念モデル」となっており、文字盤上にスピードマスター登場年の「1957」が記載。このYG以外にも「1957」モデルがSSなどに存在しますが、それらラインナップの頂点といった存在として出たのだと思われます。
この321.50.42.50.02.001は、フレデリックピゲ搭載でおなじみのブロードアローのSSモデル(3551.20)のYGバージョンともいえる見た目が魅力的だといえ、貴重なオメガのK18モデルでも「さらに高級」という立ち位置がたまらないといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年3月 の安値 |
2025年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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オメガ
スピードマスター ブロードアロー 321.50.42.50.02.001 |
中古 | 4年 11ヶ月 |
¥1,317,800 | ¥3,680,000 | 2,362,200 | 279.25% |
さて、321.50.42.50.02.001は、2020年3月時点で約131万円という相場でしたが、現在相場は368万円。
2020年から現在までにかけて、実に230万円以上もの上昇となっているのですが、これは他のK18ブレスレットモデルと比較しても「なかなかな伸び」といえるかと思います。
2020年時点での約131万円という相場では、他にどういったK18ブレスレットモデルがあったかというと、ロレックスデイデイトの18238が近かったといえます。
しかし今、デイデイトの18238は約247万円がボトム価格といった状態。デイデイトの値動きも「すごい」といえるわけですが、この321.50.42.50.02.001の現在相場は、18238よりも100万円以上高値となっているのです。
そういった意味で321.50.42.50.02.001は、「すごい」とえるデイデイトを遥かに凌ぐ上昇となっているわけで、とても評価が高くなったオメガの事例の1つだといえるかと思います。