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現在相場考察

2019年水準に対して約1.6倍、アルミニウムAL44TA

2025年2月7日更新
ブルガリのアルミニウムAL44TAについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年6月の安値と2025年2月の安値を比較し現在相場を考察。この5年8ヶ月での変動は6万7960円の値上がりだった。

アルミニウム AL44TAについての考察(2025年2月)

1998年に登場したアルミニウムは、当初女性向けの29mmとボーイズの32mm、メンズの38mmといった3つのラインナップで、38mmのみが機械式となっていました。

それが1999年にはクロノグラフが追加され、その後は黒文字盤が投入。ラインナップ数が増えていった経緯があります。

そして、2000年代後半になるとパネライブームに影響されてか、「更に大きなメンズサイズ」が投入。

それが、44mmのAL44TAであるわけですが、「大きい」ということも相まって、中古市場では38mmよりも高値となっている傾向があります。

さて、アルミニウムは一時シリーズ廃止となっていましたが、2020年に復活。

現在では、ブルガリのスポーツモデルのメイン(もしくは唯一のスポーツ系)となっており、見た目も1998年モデルをきちんと再現しているといえます。

ただ、現在確認できるモデルのサイズはすべてが40mmとなっているため、このAL44TAのような巨大サイズはありません。

では、そんな44mmのAL44TAは、現在の中古市場においてどういった評価となっているのでしょう。

前回、このAL44TAを記事で取り上げたのは2019年6月でしたが、その際のボトム価格(ABランク以上)は約10万円でした。

それに対して、現在ボトム価格(ABランク以上)は約17万円となっているため、この5年8ヶ月で6万円程度の上昇という動きをしたことになります。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年6月
の安値
2025年2月
の安値
変動額 残価率
ブルガリ
アルミニウム
AL44TA
中古 5年
8ヶ月
¥105,840 ¥173,800 67,960 164.21%

AL44TAの値動きは、約6万円という規模でありますが、2019年水準に対して約1.6倍となっているため、結構な上昇となっているように思います。

ちなみに、オリジナルのメンズサイズであるAL38Aについても上昇している傾向があり、現在約12万円となっている様子があります。

また、程度関係なくした38mmサイズ全体のボトム価格は約8万円(AL38TA)となっているのですが、このAL44TAを前回お伝えした2019年時点では、3万円(AL38A)といった価格帯でした。

ですから、AL44TAに限らず、2019年と今とでは、アルミニウム全体が評価されるようになったといえます。

アルミニウムは、1998年に登場したとき「大きな話題」となりましたが、2010年代後半頃においては、ある種忘れられていた部分あったといえます。

それが2020年に復活してからは、再び人々に認識されるようになったため、1998年デビューから続くオリジナル系統の相場も上昇したのだと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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