今年2月1日に通知されたパテックフィリップの生産終了モデルでありますが、その中に含まれていたのが、ノーチラス5712/1A-001であります。
5712/1A-001は、2006年に登場したコンプリケーションモデル。2005年に初のノーチラスコンプリケーションとして登場した3712/1A-001のマイナーチェンジ版といえる存在です。
コンプリケーションモデルであるがゆえに、定価では5711/1Aよりも高値なのですが、2017年以降5711が目立って値動きするようになると、「逆転される」ということが珍しくなくなりました。
また、5711/1Aのレギュラーモデルは2021年春で生産終了となった際、相場が800万円台⇒1400万円台(青文字盤)という変化を達成。
その際、5712/1A-001も釣られるかのように値動きして、1000万円以上という水準になっています。
さて、今回5712/1A-001は生産終了となったわけですが、それに伴って相場が動いたのかというと、「動いた」といえる様子があります。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年5月 の安値 |
2025年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
ノーチラス 5712/1A-001 |
中古 | 0年 9ヶ月 |
¥16,540,000 | ¥17,500,000 | 960,000 | 105.80% |
生産終了発覚前まで、5712/1A-001のボトム価格は1600万円前後といった水準だったのが、現在では1750万円といった状態。
ちなみに、生産終了発覚前まで5712/1A-001の相場は5711/1A青文字盤に近い状態となっていましたが、現在では5711よりも「明らかに高値」となっています。
そういったことから、5712/1A-001には「生産終了による上昇」という現象が起こったといえます。
ただ、今回の5712/1A-001の値動きは、生産終了発覚前⇒後で96万円の上昇といった状態。
先のように、5711/1A青文字盤は2021年の生産終了発覚時に凄まじい動き(2倍近い上昇)をしていたわけで、それと比べると、5712/1A-001の生産終了による動きは地味だといえます。
とはいえ、先にも述べたように、5712/1A-001は5711/1A-010が生産終了となった2021年時点で、「生産終了ではなかった」にもかかわらず反応していた経緯があります。
ですから、2021年に先走って反応していたといえるため、今回、本当に生産終了となった5712/1A-001の動きは、生産終了発覚前⇒後で105%程度とといった規模にとどまっているのでしょう。