3800が現行だった時期から、「実はノーチラスにプラチナモデルが存在する」ということが噂されていましたが、当時の情報では「それが本当なのか?」と確かめるのは難しかったといえます。
実際、3800にはプラチナモデルが存在し、現在では「中古が売られている/売られていた」という確認をすることが可能。「プラチナのノーチラスはある」ということがはっきり分かる時代になったといえるでしょう。
というよりも、2016年時点で「ノーチラスのプラチナモデル」が40周年記念モデルとして発表されていたため、その時すでに「プラチナノーチラスはある」ということが分かっていたといえます。
その際登場したのが5711/1P-001でありますが、ノーチラス誕生40周年記念モデルということで、文字盤には「1976-2016」という記載が存在します。
5711/1P-001は、シークレットモデルといった存在ではなく、2016年当時時計ファンの間で「話題」となったような有名モデルでありますが、「記念モデル」「プラチナノーチラス」ということもあって流通量はごくわずか。中古市場でもめったにみかけない存在となっています。
そういったことから、5711/1P-001が登場した後でも、「プラチナノーチラス」は“幻の存在”といった印象があるといえるでしょう。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年1月 の安値 |
2025年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス 5711/1P-001 |
中古 | 4年 1ヶ月 |
¥40,596,000 | ¥93,631,120 | 53,035,120 | 230.64% |
さて、5711/1P-001の現在相場はどうなっているかというと、その答えは約9363万円。
ノーチラスといえば、5711/1A青文字盤が2021年2月に「初の1000万円超え」となった経緯がありますが、その頃、この5711/1P-001は約4059万円だったのです。
なお、5711/1A青文字盤の現在相場はというと、2021年2月と「そこまで大きく変わらず」といった状態。
5711/1Aは2022年に2000万円超えとなったものの、その後値下がりした結果、現在では2021年2月水準に対して100万円高といった程度になっているといえます。
その一方で、5711/1P-001については、2021年1月水準に対して2倍以上といった状態。
2021年1月から現在にかけて、なんと5300万円もの値上がりとなっているのです。
はやりプラチナモデルについては、「幻中の幻」といった感覚があるためか、2021年から現在にかけても「凄まじい上昇」といった状態になっているのだと思います。
ただ、『プラチナノーチラス』という5711/1P-001をもってしても、5711/1Aのティファニーモデル(5711/1A-018)よりは安価であります。
ちなみに、5711のプラチナモデルには、この5711/1P-001の他に、実は5711/1P-010が存在します。
5711/1P-010こそ、まさにシークレットモデルで、「周年表記がない」青文字盤。
公式には発表されず、一部の顧客のみに販売されたといわれている5711/1P-010ですが、もし売り出されたならば、どういった価格になるか興味深いといえるでしょう。