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現在相場考察

60万円台という価格帯、カレラCS3111

2025年2月26日更新
タグホイヤーのカレラCS3111について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年5月の安値と2025年2月の安値を比較し現在相場を考察。この3年9ヶ月での変動は6万円の値上がりだった。

カレラ CS3111についての考察(2025年2月)

1996年に“1964年の復刻版”としてデビューしたカレラ

初代復刻モデルであるこの世代のカレラは、2017年頃まで全く評価されておらず、10万円台で購入可能といった様子がありました。

また、2015年頃に至っては、15万円程度で購入可能。これは1999年頃の中古相場と大きく変わりなかったため、16年程度にわたって“相場がほぼ変わらず”といった傾向があったといえます。

そんな初代復刻カレラでありますが、2018年頃から相場が上昇するようになります。

特に黒文字盤のCS3111が最も先に評価されるようになり、10万円台だったのが20万円台⇒30万円台というように変化。2020年3月には40万円台となったのです。

そして、2021年5月になるとCS3111は約59万円にまで上昇。

CS3111は2016年9月時点で約17万円という水準だったわけですから、2021年までに3倍以上になっていたといえます。

さて、そんなCS3111ですが、約4年ぶりに価格ステージの変化が見られる様子があります。

現在、CS3111は約65万円となっており、ついに60万円台という価格帯まで達したといえる状態なのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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タグホイヤー カレラ クラシック クロノグラフ CS3111.BC0725 仕上済 国内正規 箱・保証書付

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年5月
の安値
2025年2月
の安値
変動額 残価率
タグホイヤー
カレラ
CS3111
中古 3年
9ヶ月
¥598,000 ¥658,000 60,000 110.03%

2018年以降、SSモデルの中でCS3111が最も高く、最初に値動きするという傾向があります。

現在、このCS3111が約65万円になっている一方で、同じ1996年に登場した銀文字盤のCS3110は約55万円となっているため、CS3111のほうが約10万円高だといえます。

ちなみに、初代復刻世代のカレラには2つの黒文字盤が存在。古いほうがこのCS3111で、新しいほうがCS3113という型番。

CS3113は、インダイヤルに「フチ」がついているのですが、近年の中古相場ではフチなしのCS3111のほうが高値であります。

筆者は、“フチあり”であるCS3113も好きなのですが、中古市場でCS3111のほうが評価されているのは「よりオリジナルに近いから」だと思います。

古いカレラといえば、なんとなく銀文字盤のイメージがありますが、実は黒文字盤はオリジナル世代に存在。筆者はオリジナル世代の黒文字盤の実物を見たことがありますが、そのとき思ったのは「CS3111は忠実な復刻モデルだったのだ」という点です。

ですから、CS3111が特にこの世代のカレラの中で評価されているというのは、「オリジナルに忠実」という部分が大きいのだと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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