オメガの「スピードマスター」、「シーマスター」といったシリーズは知名度が高く、それぞれがロレックスでいう「デイトナ」、「サブマリーナー」に準ずるようなキャラクターだといえます。
しかしながら、ロレックスと違うのは、スピードマスター、シーマスター、それぞれが多くのバリエーションを展開しているという点。
例えば、スピードマスターには、「プロフェッショナル」や「レーシング」、「ブロードアロー」などの展開があり、それぞれが異なるキャラクターを持っています。プロフェッショナルは手巻きが基本ですが、他は自動巻など、搭載するムーブメントも違うわけです。
そういった展開のスピードマスターですが、その「基本」といえるのがムーンウォッチ。現在では8世代目となっていますが、1950年代から続く歴史あるモデルだといえます。
では、シーマスターにおける“ムーンウォッチ的なもの”はどれなのか、というとやはり「プロフェッショナル」と呼ばれるシリーズになるでしょう。
ただ、シーマスターの場合、プロフェッショナル系のシリーズ名が何度か変更されるなどしたため、スピードマスターと比べると“分かりづらい”といえる部分があります。
現在の正式名称は「ダイバー300M」というらしいですが、かつては「シーマスタープロフェッショナル300m」であったり、それとは異なる名称だったこともあります。
また、シーマスターのプロフェッショナル系の場合、初代モデルが1993年デビューであるため、スピードマスターと比べると歴史が浅く、それゆえムーンウォッチほどの存在感となっていないように思います。
ただ、1990年代には「007御用達」としたこともあってか、2000年前後の時計ブームの際には、当時現行だった2531.80が、シーマスターのメインモデルといった存在感になっていたといえます。
さて、このプロフェッショナル系の世代は以下の通り。
初代と2世代目との違いは、2世代目でムーブメントがコーアクシャル仕様になったという点。
また、3世代目ではベゼルがセラミック化され、現行では3世代目で消えてしまった文字盤の波模様が復活したという経緯があります。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年4月 の安値 |
2025年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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オメガ
シーマスター プロフェッショナル 2220.80 |
中古 | 7年 0ヶ月 |
¥235,000 | ¥445,500 | 210,500 | 189.57% |
初代が現行だった頃は、それなりに知名度が高いモデルだったものの、2001年にアクアテラシリーズがシーマスターに投入されてから、そのラインナップの多さゆえに、プロフェッショナル系は目立たなくなった印象があります。
そのためか、同じ「プロフェッショナル」でもスピードマスターほど相場が変化しないという傾向があったわけですが、そんなシーマスターも近年は相場が動くようになってきたといえます。
特に初代の2531.80は、長らく20万円台前半といったところでしたが、2024年6月になると30万円超えという状態に変化しています。
そして、2世代目の2220.80もまた、現在では40万円台といったところ。
2018年時点では約23万円という価格で購入可能だったのが、今や約44万円になっているわけですから、気づいたら結構高くなった、といった感覚になります。