今年、2025年の新作発表では、以前の世代交代時に「消えた要素」がいくつか復活しました。
例えばデイトナでは、2023年の一斉モデルチェンジ時に消えた「メテオライト文字盤」、「緑文字盤」が復活。
メテオライト文字盤は、2021年に登場し、2023年のモデルチェンジ時に廃止となったため、一時中古相場で「ものすごく高値」となっていたのですが、それが“復活”となると希少性が失われるともいえるため、中古相場的にはネガティブな反応になっても不思議ではありません。
しかしながら、「緑文字盤」の今の様子を見る限り、そういったレア要素の“復活”は決してネガティブな反応になっていない様子があります。
116508の緑文字盤は、この1年半ぐらいの間1050万円前後という水準が続いており、以前の記事でも「びっくりするぐらい変化なし」と記載したほどでした。
それが、126508に緑文字盤が再び登場した今、旧作であるこの116508緑文字盤相場は、なんと約1144万円に上昇。
緑文字盤が復活する前の相場に対して、114万円もの値上がりとなっているのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年12月 の安値 |
2025年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 116508 緑文字盤 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥10,300,000 | ¥11,440,000 | 1,140,000 | 111.07% |
116508の緑文字盤は、2022年5月に1400万円台に達した後に下落し、2022年12月から1050万円前後となった経緯があります。
ただ、2023年4月に「緑文字盤が廃止」となった際には反応し、1300万円台にまで上昇しています。
けれども、そういった状態は長く続かず、結局2023年8月には元の水準に戻ってしまったわけです。
見方によっては、2022年12月頃から、116508緑文字盤は1050万円前後という相場が基本ともいえるのですが、それが現行モデルに「緑文字盤が復活」したことによって1100万円台に変化したというのは興味深い動きだといえます。
ちなみに、この1144万円という個体の次に安価な緑文字盤は1178万円、その次が1180万円、その上となると約1222万円といった状態。
そういった様子を見ると、116508緑文字盤は勢いがある状態といった感覚になるのですが、こういったことのきっかけが、「現行モデルで緑文字盤が復活」だといえます。
通常の感覚であれば、「今では手に入らないからレア」となる要素が復活した場合、レアさが弱まると思うところですが、「現行で復活⇒旧世代の同じ要素が高値」となるのは、新しい相場変動のパターンだと思います。