5桁世代におけるロレックスのエントリーモデルは、基本的にエアキングが担っており、コンビ、K18以上となるとオイスターパーペチュアルとなっていました。
それが、6桁世代からはSSエントリーモデルに「エアキングもオイスターパーペチュアルも存在」という状態に変化。
特に2014年頃には、それまでエアキングとして売られていたモデルの文字盤から「Air-King」の文字が消え、自動的にオイスターパーペチュアルになったという経緯があります。
2010年代前半においては「分かりづらくなっていた」といえるエントリーモデルですが、2015年になるとオイスターパーペチュアルが一新。また、2016年からはエアキングをスポーツモデル化することによって、かなり分かりやすいラインナップ展開になったといえます。
そして重要なのは、2015年に出たモデルから、こういったエントリーに相当するモデルにおいても、「大人気」という存在が出るようになったという点です。
それまでのロレックスにまつわる常識では、「入手困難」や「人気モデル」といった存在は、スポーツ系に限るという傾向がありました。
それが、非スポーツ系、しかもエントリークラスという、かつては「決して注目度が高い」とはいえなかったようなモデルにおいて、「大人気」という存在が定着したのです。
今では、その筆頭格は124300などに展開されていたターコイズブルー文字盤だといえます。
エントリーモデルであるがために、定価は他のロレックスと比べると安価なのですが、ターコイズブルー文字盤の中古相場は400万円台といった水準。時期によっては、K18デイトナよりも高値となっているわけです。
今では、「オイスターパーペチュアルの大人気モデル」があるということは、当たり前となっているかといえますが、その先陣を切ったモデルが、114300のダークロジウム文字盤であります。
しかしながら、「初代大人気オイスターパーペチュアル」という名誉ある114300のダークロジウム文字盤は、ここ数年「あまり元気がない」という様子だったのです。
ターコイズブルー文字盤が派手に値動きする一方で、114300ダークロジウム文字盤は、2024年8月頃まで約2年にわたって約100万円といった相場から変化せず、という状態が続いていました。
そんなダークロジウム文字盤ですが、2024年10月になると約115万円に上昇。その際、久々の変化を遂げたわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年10月 の安値 |
2025年4月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
オイスターパーペチュアル 114300 ダークロジウム文字盤 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥1,152,600 | ¥1,288,000 | 135,400 | 111.75% |
そして今、ダークロジウム文字盤はさらなる上昇といった様子。
現在ボトム価格(ABランク以上)は約128万円に達してるのですが、これは2024年10月水準に対して10万円以上の上昇という動き。
約半年で13万円程度の値上がりとなっています。
「オイスターパーペチュアルとしては、初の大人気モデル」といえる114300ダークロジウム文字盤は、約2年程度あまり動かないという状態が続いていたわけですが、ここ半年ぐらいの間で、久々に動くようになってきたといえます。