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現在相場考察

400万円近い上昇、ノーチラス3800/1J青文字盤

2025年5月7日更新
パテックフィリップのノーチラスについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2024年2月の安値と2025年5月の安値を比較し現在相場を考察。この1年3ヶ月での変動は396万8000円の値上がりだった。

ノーチラス 3800/1J 青文字盤についての考察(2025年5月)

3800世代のK18ノーチラス。この時代は「RG」ではなく「YG」が採用されています。

ノーチラスの象徴的である青文字盤を採用したYGが、「豪華なノーチラス」という印象で、「いかにも高そう」となるでしょう。

そのイメージ通り、2022年春には1500万円台という水準に達していたわけですが、2024年2月には下落。その際、約983万円と、1000万円割れとなっていたのです。

そんな3800/1Jの青文字盤ですが、現在水準はどうかというと1380万円といった状態。

これは2024年2月水準に対して400万円近い上昇といったところですが、それと同時に2022年春水準に“そそこ近づいた”ともいえる状況です。

本記事で参考とした中古腕時計

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パテックフィリップ ノーチラス 3800/1J 中古 メンズ 腕時計

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2024年2月
の安値
2025年5月
の安値
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
3800/1J
青文字盤
中古 1年
3ヶ月
¥9,832,000 ¥13,800,000 3,968,000 140.36%

ノーチラスといえば、ただでさえ数が少ないわけですが、3800世代となると、今のような「ノーチラス=人気モデル」という感じではなかったため、さらに“数が少ない”といえます。

そして、K18モデルとなると、当然SSよりも数が少ないわけですから、3800/1Jの中古個体は多くありません。

そういった事情があるにも関わらず、2024年2月には1000万円割れとなっていたわけですから、「少し安くなりすぎた」といえた状態だったのかもしれません。

もちろん、この3800/1Jはリーマンショック後の時期において、130万円台で購入可能となっていた過去もあるため、980万円台でも“十分に高い”と思われるでしょう。

しかし、現在の他の腕時計相場やノーチラスの人気度、希少性からすると、YGの青文字盤が980万円台というのは、「ちょっと安価」となるわけです。

ですから、この3800/1Jの現在の様子は、安くなりすぎたところに補正が入ったといった感覚になります。

また、近頃といえばK18モデルにおいて目立った上昇がありますから、そういったこともまた、今回の3800/1J青文字盤の変動に影響したといえます。

いずれにしても、こういった結果になるのであれば、2024年2月のように「安くなった」というときは、買うチャンスだったといえるでしょう。

もちろん、それは後付にすぎませんが、筆者自身の2024年時点の記事を読み返すと「この時計のキャラクターを考えるとお得感あり」と記載。

そういった場合は、検討する価値があったのだ、と筆者自身も思った次第です。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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