世界初のクオーツモデルであり、豪華モデルでもあったクオーツアストロン。
今ではクオーツは当たり前ですが、デビュー当時は最も新しい技術であり、それ故高級モデルという存在になるのが自然だったのです。
そして、この復刻モデルのケースもイエローゴールドの金無垢という豪華な内容。
30万円台という額は金無垢腕時計としてかなり安い価格です。
そして他のセイコーのモデルには一見金無垢に見えても安価な金メッキバージョンがあるため、なんだか高そうに見えないのがこのクオーツアストロンの「金色」のマイナス点。
しかし、きちんと内容をチェックするとK18のケースであり、それが30万円台で手に入るということは「歴史的モデルの復刻版」という濃いキャラクターを抜きにしても安いと思うのです。
1969年に登場したオリジナルモデルのほうは、世界的に見ても歴史的なモデルですから、想像を絶する高い価格で取引されていそうな気がしますが、実はそちらも2010年において約50万円という価格。
つまり、クオーツアストロン、オリジナルも復刻モデルも、その濃いキャラクターとは裏腹にあまり高い価格で取引されていないのです。
30万円台で購入可能な腕時計の選択肢が少なくなってきた今、昔と相場が変わっていないクオーツアストロン復刻版はコレクションの1つとして良いポジションだと思います。
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