2008年に44mmという大きなサイズで登場したディープシー。
それまでのシードゥエラーは、300m防水が基本のサブマリーナーに対して、1220m防水といった性能を有していましたが、ディープシーとなると3900m防水という性能が備わります。
デビュー以来、116660は“大きなサイズ”、“高性能”といったスペシャル感があり、スポーツロレックスの中で相対的に高値といった立ち位置となっていたといえます。
また、2014年に登場したDブルー文字盤は、スポーツモデルとしては初となるグラデーションカラーが採用され、2017年頃までSSデイトナ(116520)以上の相場となっていた経緯があります。
しかしながら、ここ最近のディープシー相場は、スポーツモデルの中で“安価”という立ち位置に変化。
定価の観点では、サブマリーナーよりも上となっているディープシーですが、同じ世代のサブマリーナーと比べると、シードゥエラーのほうが中古相場が安価となっているのです。
特に初代ディープシーである116660については、2022年頃から「セラミックベゼル最安値」といった立ち位置。
2017年頃においては、GMTマスター2の116710LNと、サブマリーナーノンデイトの114060が「セラミックベゼル最安値」といった傾向があったのですが、それが2020年代になるとディープシーになってしまったわけです。
ちなみに、サブマリーナーノンデイトについては、定価の観点で高い順に「ディープシー⇒サブマリーナーデイト⇒ノンデイト」となっていることから、中古相場が安価なのは致し方がない部分があるといえます。
しかしながら、スペシャルモデルといった要素があるディープシーが、ノンデイトよりも安く、「セラミックベゼル最安値」となっていることは、考えてみると、驚くような状況だといえるでしょう。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年11月 の安値 |
2025年6月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
シードゥエラー ディープシー 116660 黒文字盤 |
中古 | 0年 7ヶ月 |
¥1,458,000 | ¥1,351,000 | -107,000 | 92.66% |
そして、この116660黒文字盤は、この7ヶ月間でも10万円以上の値下がりといった様子を見せており、現在水準は約135万円という状態となっています。
ちなみに、2017年頃において「セラミックベゼル最安値」となっていたGMTマスター2の116710LNは現在、約172万円ですから、このディープシーよりも40万円近く高値であります。
デビュー時に、大注目されたディープシーですが、このところの中古相場で元気がない様子を見せてしまっているのは、やはり44mmといったサイズが大きすぎる、と思われているからなのでしょうか。