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現在相場考察

約37万円で購入可能、モンツァCR5110

2025年6月10日更新
タグホイヤーのモンツァCR5110について斉藤由貴生が執筆。本記事では2020年8月の安値と2025年6月の安値を比較し現在相場を考察。この4年10ヶ月での変動は8万300円の値上がりだった。

モンツァ CR5110についての考察(2025年6月)

1990年代のタグホイヤーは、“ブレスレットのダイバーズウォッチ”がラインナップの大半を占めるといった状態でした。

そういった中、“革ベルト、手巻きクロノグラフ”といった内容で1996年に登場したのがカレラの1964年復刻モデル。当初は、「Classics」という特別枠のようなキャラクターで、1998年に追加されたモナコとともに限定数が定められていました。

それが評判が良かったためか、その後限定は解除された経緯があります。

さて、タグホイヤーは1999年にLVMH傘下となりましたが、LVMHはこれら「Classics」を評価していたようで、その後はタグホイヤーの主力モデルにまで昇格させていくようになります。

1999年頃まで、全部で4種類ぐらいしか型番が存在しなかったカレラモナコですが、その後はどんどんとラインナップが追加。

そして2001年には、これらClassicsにモンツァが加わります。

おそらくですが、モンツァはLVMH体制になってから企画されたモデルだと思われ、1996年のカレラ、1998年のモナコとは少し違った存在だったといえます。

そして2002年頃から、これらClassicsは主力モデル化されていくわけですが、当初最も力が入っていた、と思われたのがこのモンツァであるのです。

モンツァには、キャリバー36搭載のモデルが存在するのですが、これはすなわちエルプリメロベースということであります。

それに該当するのが、このCR5110という型番なのですが、これは以前から高値(CS3111といったカレラと比べて)といった傾向がありました。

しかしながら、Classics時代のカレラは、今となっては随分高値となっているため、モンツァ2025年の今、どういった状態になっているのかが気になるところだといえます。

ではCR5110の現在水準はどうかというと、その答えは約37万円。

過去相場と比べると、中々高くなっているといえるものの、やはりClassics時代のカレラよりは安価といった価格帯に位置しているといえます。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2020年8月
の安値
2025年6月
の安値
変動額 残価率
タグホイヤー
モンツァ
CR5110
中古 4年
10ヶ月
¥291,500 ¥371,800 80,300 127.55%

このCR5110は、Classics時代のカレラの中古相場が10万円台中盤といった時期において、25万円前後という価格帯でした。

それが今やカレラは50万円台となっている一方で、このエルプリ搭載のモンツァは約37万円で購入可能。

この世代のモンツァ(カレラも含め)には、「ホイヤー」ロゴではなく「タグホイヤー」ロゴが採用されており、雰囲気もやや「今っぽい」感じがします。

それゆえ、現在ではカレラよりも安価に購入可能といったことになっているのでしょう。

ただCR5110は、Classics時代のカレラほどでないにせよ、きちんとクラシカルな見た目で、実はエルプリ搭載という内容。

それが約37万円で購入可能というのは、筆者としては魅力的だと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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